まさにその晩のことである。事件の顛末を聞いていたRINさんの長女から「怪しくない、これ？」というメッセージとともに、フリマサイト「メルカリ」に出品された「イエティのクーラー」の画像が送られてきた。
「それが、まさにウチが盗まれたのと色といい形といい、瓜二つだったんです。しかも発送元が北海道。これは確かに怪しい、と」（RINさん）
しかも通常、高価なアウトドア商品の場合、使用状態や傷の有無を示すために写真が多数貼られているものだが、この出品者はわずか2点しか貼っていなかった。
さらに調べると、まったく同じ写真で同じクーラーが別のフリマサイト「ラクマ」でも出品されていることがわかった。出品理由については〈キャンプスタイル変更のため〉とあり、さらに商品の状態について〈数回使ってますが、良品です〉と書かれていた。
「この『良品です』にはカチンと来ましたね。おまえが言うな、と。実際には数回どころか、1年以上大事に使っていたわけですから。この犯人のコメントで『絶対に捕まえてやる』と火が付きました」（同前）
しかも出品時の値段は、当初50000円をつけていた。
「新品で購入したときの値段が38000円ですから、ずいぶんボッタクってるなあ、とそれも腹立たしかった（笑）。さすがに売れなかったようで、すぐに値下げしてました。とにかく早く売ってしまいたい、という思惑が透けて見えるようでした」（同前）
