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〈松戸9歳女児殺害 無期懲役確定へ〉教師を殴打、親しい友達もいなかった…“子煩悩”だった渋谷恭正被告の異様な半生

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教師を血まみれになるまで殴ることも

 松戸市立六実中学校に進学した渋谷は柔道部に所属した。元柔道部員が語る。

「ほぼ幽霊部員であまり練習していた印象はないですね。体は大きいのですが、すごく腕っぷしが強いというわけでもなかった」

中学時代の渋谷容疑者

 一方で、犯行に繋がるような残虐性をのぞかせることもあったという。

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「自ら立候補して体育祭の応援団を務めていたのですが、昼休みの練習の際、注意してきた先生に対し渋谷が口ごたえすると、先生がビンタをした。すると渋谷は引き下がることなく、『お返しです』と言って3、4回殴り返した。周囲が止めに入りましたが、先生の片方の頬が血まみれになっていました」(同級生)

 殴られた教師が語る。

「右拳で頬を殴られ出血しました。一度はお母さんから謝罪を受けたのですが、私が少林寺拳法をやっていることを知ると、お母さんは翌日には態度を一変させ、『顎が外れた、耳がきこえない』などと主張してきた。『こんな教師を育てた親はどうなってるんだ。親を呼べ』と言い出す始末で、私の親と一緒に謝りに行きました。その後、治療費とタクシー代を合わせて15万円くらいの請求書がウチに届いたのです。仕方がないので母が弁護士を通じてレントゲン写真を出すように言うと、何も言ってこなくなりました」

 千葉県立沼南高柳高校に入学してからは充実した高校生活を送っていたようだ。

「男3人と女2人くらいのグループのリーダー的存在でした。高1で180センチを超えて太っていました。やんちゃな学校の中で真面目な存在でしたが、自主制作映画で監督・主演を務め休みの日に私服を着て学校で撮影をしていました」(同級生)

 初めての彼女も出来たという。