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櫻井が語った犯行動機「私はカネで自信を補完していた」
初公判では、2人の“隠蔽工作”も明かされた。
「警視庁捜査二課の内偵を銀行関係者から聞いた2人は今年6月頃、経産省の地下で電動ドリルを使ってスマートフォンを破壊。山下ふ頭まで運んで海に投棄したといいます」(同前)
一方、11月4日の公判には櫻井の父親が情状酌量の証人として登場した。都内で小規模な不動産関連企業を経営する父親。「質素に育てたつもりだった」としつつ、中学から慶応の息子についてこう語った。
「ずっと心配していました。周りの友達が桁違いのお金を動かしていて、その時にお金に興味を強く持ったように思います」
しかし、そんな親の思いとは裏腹に息子は“カネの亡者”と化していった。裁判長から「なぜ犯罪に手を染めたのか」と問われ、
「勉学やスポーツで努力しても、世の中で評価されない。金銭感覚で立身出世した人を見てきた。私はカネで自信を補完していた」
と、涙交じりに答えていた櫻井。だが、立身出世どころか、カネで華麗なるキャリアも失ったのだった。