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疑惑の社員X氏に電話で直撃すると…

 一体「けんけん」とは何者なのか。小誌が取材を進める中で、一人のANA社員の名前が浮上してきた。

「犯人はXではないか。子供の頃からパイロットが夢で当初は候補生としてANAに入社しました。しかし緊急時の操縦技能等で躓き、失格して夢は潰えた。その後は子会社に出向しています。彼なら規程や備品も持ち出し得る」(X氏の知人)

「他の方には」とこれまでも転売したことをうかがわせる発言も

 X氏に電話で直撃した。

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――メルカリで備品を売っているのはあなたですか?

「メルカリをやったことはありません」

 そう否定したが、X氏はこの直撃取材を受けた後、無断欠勤状態になった。

「会社から警察に捜索願も出されたそうです。結局観念したのか、その後、会社に出てきて自らの過ちを認め、4月に懲戒解雇されたそうです」(前出・知人)

 ANA広報部に聞くと、事実関係を概ね認めたうえで、こう回答した。

「関係の皆様にご心配をおかけいたしますこと、深くお詫び申しあげます。今回の事象を重く受け止め、社内文書、制服等の貸与品に関する管理体制の強化、対策を徹底してまいります。ただし、運用規程につきましては、航空機のシステム、性能、取り扱い手順等が一部記載されておりますが、安全・保安上の危険に直結する機密に関わる記載はなく、加えてセキュリティチェックなどにより、お客様の安全を脅かすような事態につながることはございません」

 5月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および26日(木)発売の「週刊文春」では、小誌記者がX氏を特定した経緯や、ネット上に残されたX氏と客のやり取りなども詳しく報じている。

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