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連載テレビ健康診断

マンガを語る人、面倒くさい印象だったけど…『でんぢゃらすじーさん』曽山一寿先生のトークが面白すぎた――青木るえか「テレビ健康診断」

『ハナコ書店』(テレビ東京系)

2022/05/28
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 まったくどういう番組か知らずに見始めた『ハナコ書店』、書籍紹介バラエティで、紹介されるのはマンガだけ。お笑いトリオ・ハナコが司会でマンガ家やマンガ好きタレントをゲストに迎えてマンガ話に花が咲く。マンガなら『鬼滅の刃』と『ゴールデンカムイ』と『進撃の巨人』押さえときゃいいんじゃねえの……なんていってはいけない。世の中には「あなたの知らない面白いマンガ」が星の数ほどあるのだから。

 で、私がはじめて見た時のゲストが曽山一寿先生。『コロコロコミック』の看板マンガ家の先生である!……が、まったく守備範囲外の世界で、お名前も存じ上げず、『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』というマンガのタイトルも聞いたことがない……小学館漫画賞児童向け部門受賞作品なのに。このようにマンガの海は果てがない。

©iStock.com

 で、ニコニコとしゃべる曽山先生を、「こういうマンガ読まねえしなあ」と上の空で見てたんですが……曽山先生のトークが面白いんですよ! ギャグマンガの才能あるならそりゃ話も面白いわなあ。『コロコロコミック』の編集さんに最初のうちはつれなくされてた話とか、ヒキをつくって盛り上げて落とす! ヘタすると陰惨な話になりそうなのにみんな楽しく大笑い、という話術。ルックスもマンガっぽくてテレビ向き。

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 そして曽山先生オススメのマンガで相原コージ先生の『真・異種格闘大戦』てのが出てきてこの面白さの説明もまた「ただちに読みたい」ぐらいの話術。じっさいその場で電書で入手しましたよ。キンドルアンリミテッドで全10巻タダ!

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