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「一転して、すごい攻め将棋で…」人気漫画家の心をつかんだ女流棋士の“ギャップ”とは

「一転して、すごい攻め将棋で…」人気漫画家の心をつかんだ女流棋士の“ギャップ”とは

『永世乙女の戦い方』作者・くずしろさんインタビュー

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くずしろ 天野香織ですね。振り切れているところがいいですね。今まで勝負に関わる漫画を描いたことがないので、天野みたいに将棋がすべてという価値観を持ったキャラができたのは良かったです。

今注目している女流棋士はいますか?

――物語はどのように考えられているのでしょうか?

くずしろ 将棋自体はそれほど詳しくないので、キャラクターがどう動くかを重視して考えています。棋譜は用意してもらいますが、その棋譜に引っ張られすぎないように面白さを優先で考えています。

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――今注目している女流棋士の方はいますか?

くずしろ 香川先生はもちろんですが、今は里見香奈先生、西山朋佳先生の2強にはとても注目しています。そこに伊藤沙恵先生や加藤桃子先生が肉薄してきていて、面白いですよね。若手の実力者の山根ことみ先生にも頑張ってほしいです。

作中にも登場する女流タイトル戦「マイナビ女子オープン」。現在、西山朋佳女王(写真右)に里見香奈女流四冠(写真左)が挑戦している(写真提供:日本将棋連盟)

――将棋盤や駒などはどのように描いているのでしょうか?

くずしろ 専門の方に3DCGで盤と駒を作ってもらいました。盤も足が付いているものや、折り畳みのものなどいろいろあるのですが、特に足付きのものはとても大変だったみたいです。駒の書体もこだわって作ってもらいました。それをレンダリングして絵に起こしていっている感じですね。

――作品が出来上がるまではどのような工程があるのでしょうか?

くずしろ ネーム、下描き、ペン入れ、仕上げという段階です。ペン入れの段階で、アシスタントさんに入ってもらい、仕上げに進んでいく感じです。

――仕事がない時は何をして過ごすことが多いですか?

くずしろ 基本的に仕事ばかりしているので、何もない時はぼーっとしていることが多いです。たまに外を散歩したりするぐらいですね。あとは美容院に行った時に詰将棋を解いたりしています。

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