ダイエットは中高年の永遠の課題だ。見た目の問題はもちろん、近年は仕事や私生活におけるパフォーマンス向上という観点からも熱い視線が向けられている。本書にはそうしたニーズに応える風変わりな、しかし説得力ある方法が多数掲載されている。

「著者は成功した企業家であり、優れたハッカーでもあります。その仕事に向けていた情熱とハッキング的な考え方を、自分の体に徹底的に向けてみようというコンセプトを立て、30万ドル以上の資金と10年以上の時間をかけ、ダイエット法の人体実験を行った。本書はその集大成です。だからダイエット本としての質はもちろん、単純に読み物としても面白いんですよね」(担当編集者の三浦岳さん)

 たしかに、「神話」のように流通する通説――「脂肪を食べると太る」「フルーツは体に良い」「減量には長時間の運動が必要だ」などなど――を次々と覆していく様は、魅力的なSFやミステリのよう。推奨する方法も「コーヒーに良質なバターを溶かして飲む」など、実に刺激的だ。

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「『そんなに細かいところまで気にするの?』という内容もありますが、お手軽なダイエット指南が世の中に溢れている中で、そうした点がある種のカウンターとして受け入れられている側面があると思います。多少めんどくさくてもいいから、きちんと痩せたいという方が、実は多かったのではないでしょうか」

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

デイヴ・アスプリー(著),栗原 百代(翻訳)

ダイヤモンド社
2015年9月18日 発売

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2015年9月発売。初版6000部。現在14刷14万5000部