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「まんだらけ」社長が書類送検 年600冊売った“ビニ本”の中身

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2代目社長の戦略が裏目に…

 そんなビニ本に目をつけたのが、まんだらけだった。87年設立の同社はマンガ専門古書店の先駆けで、中野ブロードウェイに本店を置く。年間売上高は約96億円で、東証スタンダード市場にも上場。だが昨年10月に、病院の近くでアダルトショップを営業していたとして、風営法違反(禁止区域営業)の疑いで法人としての同社と役員男性が書類送検されている。今回はそれに続く摘発だった。

押収された大量のビニ本 ©共同通信社

 捜査関係者が言う。

「辻中氏はバイト出身の2代目社長。20年12月に高齢の創業者からバトンを引き継ぎ、ECサイトに力を注いでいました。ところが、それが裏目に出た。保安課がサイバーパトロールで、ネットでのビニ本販売を発見したことで、摘発に繋がりました。対象になった400冊は性器の上に布を貼って撮影したりしていたものの、布が湿らされ、少し“具”が見えたりしていた。それが違法なわいせつ図画と見なされたのです」

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 ちなみに、わいせつ図画有償頒布目的所持罪は、販売目的がなければ適用されないため、「1人で楽しむ」分には取り締まりの対象にはならないという。

「まんだらけ」社長が書類送検 年600冊売った“ビニ本”の中身

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