6月3日から劇場公開される映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』は、1979(昭和54)年から放映されたTVシリーズ『機動戦士ガンダム』(いわゆるファーストガンダム)の第15話「ククルス・ドアンの島」をリブートした劇場作品だ。

 TVシリーズを下敷きとしつつも、この作品のために物語や設定が再構成されているので、オリジナルを知らなくても楽しめるリビルド作品となっている。令和のスクリーンで躍動するガンダムを、そして主人公・アムロの物語を楽しむうえで、ぜひともチェックしておきたい5つのポイントを解説する。

「ククルス・ドアンの島」とは?

 TVシリーズ『機動戦士ガンダム』は、全43話で構成される長編物語。このうち第15話「ククルス・ドアンの島」を含む、第13~15話はそれぞれ1話完結型の短編になっており、全体構成のなかでは“番外編”的な位置づけにある。

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 このため1981年に公開された劇場版『機動戦士ガンダム』には収録されていないものの、第15話「ククルス・ドアンの島」は長年にわたってカルト的な人気を誇ってきた。そしてついに、このたび単体の映画作品として製作されるにいたったわけである。

(C)創通・サンライズ

 劇場版『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』は、ジオン公国軍に本拠である地球に侵攻されていた地球連邦軍が大規模な反攻作戦に打って出る直前の状況からはじまる。主人公アムロ・レイが乗艦するホワイトベースは、作戦前の最後の補給を受けるためにベルファストに向けて航行中、無人島「帰らずの島」の残敵掃討任務を命じられる。ガンダムに搭乗して島を訪れたアムロは、そこにいるはずのない子どもたちと1機のザクに遭遇。そして、孤島で多くの子どもたちと暮らす元ジオン兵ククルス・ドアンと出会うのであった——。