「佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部 担当窓口の杉田補佐(悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)」
このように告発されていることについて、佐川さんはどう思いますか? ご自身に責任はないとお考えですか?
(7)公的な場所でしっかりと説明を
夫の「手記」には、最後にこのように書かれています。
「この事実を知り、抵抗したとはいえ関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。(55才の春を迎えることができない儚さと怖さ)
家族(もっとも大切な家内)を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です」
「この事実」というのは改ざんのことです。改ざんが夫を死に追いやりました。夫を殺したのは本省理財局だと思っています。その局長が佐川さん、あなただったんです。佐川さん、あなたこそ「公的な場所でしっかりと説明」すべきではありませんか?
(8)佐川さん、今、しあわせですか?
佐川さん、私は先日、知り合いのバンドの屋外での演奏を見に行きました。「私の青空」(訳詞:堀内敬三)という昔の歌でした。その歌い出しがこうだったんです。
「夕暮れに 仰ぎみる 輝く青空 日暮れて たどるは 我が家の細道 狭いながらも 楽しい我が家」
その日は本当によく晴れて青空が広がっていました。この青空に恥じないように生きていきたいと思いました。
佐川さん、私はあなたのご自宅の前まで訪れたことが一度だけあります。おととしの3月、裁判を起こす前の日に東京まで行きました。敷地に入ったりピンポンを押したりはせず、じっと眺めていたんです。しあわせそうな街、しあわせそうなお家だなと思いながら、ふと感じました。佐川さんもご家族も、もうしあわせではないんだろうなあって。
夫が亡くなって、私の「楽しい我が家」はもう戻ってきません。でも、悔いのないように真実を求めるつもりです。
佐川さん、証言に立つこともなく、裁判が終わる見通しとなって、今、しあわせですか? ご家族もしあわせですか? 何も説明せずに黙ったままで、青空を仰ぎ見ることができますか?
国による「存否応答拒否」
尋問が退けられて、すべてが終わってしまった、……ように思える。だが、実は裁判はもう一つある。財務省に情報開示を求める裁判が。