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争点は“供述の信用性” 軍配が上がったのは?
「事件のあった応接室にカメラはなく、客観証拠は携帯に残った写真データだけでした。そこでA子さんの供述の信用性が争点となりました。A子さんは被害にあった数日後に別の警察官に相談しましたが、一度は被告に迷惑をかけたくないという思いから被害届を取り下げています。こうした行為から『被告を虚偽の供述で陥れる意志などは確認できない』と、判決ではA子さん側に軍配が上がりました」
判決文ではこのように断罪されている。
《蜂谷被告が職務に従事中に突然衣服を脱いだ女性に写真を撮るよう求められ、断れずに応じたというのは不自然不合理というほかない》
《警察官という立場を利用し、性的欲求を満たす目的で本件犯行に及んだものと考えられるが卑劣というほかなく、警察官に対する社会の信頼を損ねる悪質な行為だ》
《蜂谷被告を信頼していたA子さんの精神的苦痛は相当に大きく、結果も深刻だ》
《不自然不合理な弁解に終始し、被害者に対する慰謝の措置は一切とられていない》
そして結果、執行猶予なしの実刑判決を下した。
現職時代、多くの薬物依存症者やその家族を池袋署の道場に集めて、マスコミの前で決意表明させたり、不安を吐露させたりしていた蜂谷被告。「捕まえるだけが仕事ではない」とインタビューで答えていたが、自らが捕まり実刑判決を下された今、何を考えているのだろうか。