原油価格の高騰や円安などを背景に物価が高騰し続けています。特に、健康的な生活に欠かせない野菜は、天候不順などの影響も相まって値上がりが顕著。今もなお相場は高騰気味で推移しています。

 出費が増えて節約もしないといけない。とはいえ野菜の量を減らすと健康上良くない……。とお悩みの方もきっと多いでしょう。

 そこで今回はスーパーの青果部勤務歴10年の私が「野菜が高いときの裏技」をご紹介。

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常時価格が安定している「工場栽培の野菜」を活用する

 そもそも、野菜が高くなる理由は需要と供給のバランスにあります。

 例えば天候や気温の条件がよく、きゅうりの収穫量が多い年はきゅうりが安くなり、逆に収穫量が減ると高くなるという構造です。また「去年はトマトの作り手が多く安くなりすぎて儲からなかったから、今年はミニトマトを作ろう」といった考えで、作物を戦略的に変更する農家の方もいるため、野菜それぞれの供給量自体も不安定になりがち。

 そこで食卓の味方になる野菜が、豆苗、かいわれ、スプラウト、もやし、フリルレタス、きのこ類などの“工場や施設で作られている野菜”です。工場・施設で管理栽培されている。つまり、生産量が安定しているため、工場野菜は価格高騰が起こりづらいのです。

実は栄養たっぷりの「冷凍野菜」

 同じ理由で冷凍野菜もおすすめです。

 冷凍野菜は旬の時期に採れた野菜や外国産の野菜を用いているので価格が安価・安定しています。

 そして、冷凍野菜のメリットは価格だけではありません。実は冷凍野菜は栄養が豊富なんです。

 例えば、ほうれん草の旬は冬なので、夏場は栄養価が半減しますが、冷凍野菜は旬の時期に収穫した採れたての野菜を瞬間冷凍しているので、栄養がたっぷり。夏場に栄養を意識してほうれん草を食べようとするならば、生野菜ではなく冷凍野菜に軍配が上がるというわけです。

 生野菜こそ栄養価が高いというイメージがあるかと思いますが、実際は採れた時期、保存方法によっては冷凍の方が栄養価が高いことも多いんですね。

 価格が安定し、かつ栄養もあり、便利に使える冷凍野菜。生野菜が高いときにオススメの選択肢です。