英語由来の外国語の7割は英語と意味が同じ
英語由来の外国語の7割は、英語と意味が同じだ。私たちがよく知っているカタカナ英語に注意してみると、「ああ、その英語から来ているのか」と新たな発見をする。
すべての外来語が英語由来ではないし、英語と意味が違うものもある。part-time jobをアルバイト、 buffet をバイキングと言ってしまったら、「日本ではそう言うのよ」と逆に教えてあげて、語源をその場で一緒に調べてみるのもいい。
誰でも知っているテニスの「スマッシュ」。英語で smash は「強い力で壊したり、粉々にしたりする」。smash a window は「窓を打ち壊す」ということだ。
卓球やバレーボールの「サーブ(サービス)」。英語では service 。動詞は serve で、語源はフランス語だ。テニスの前身が貴族の遊びで、プレイする時、主人が打ちやすいボールを従者がコートに投げ入れたことに由来するといわれる。
動詞の serve には「仕える」というコアイメージ(core image)がある。そこから「食事や飲み物を提供する、サービスを提供する、勤務する」と広がっていく。単語には核となる意味があるから、それをイメージでとらえると、覚えやすい。
コロナ禍でよく耳にする variant(変異株)がなかなか覚えられない友人に、これは「vary(変化する)」から来ていると教えた。
誰もが知っている「バラエティー番組」や「バラエティーに富む」の variety 、「バリエーションがある」の variation も、同じだ。various は「さまざまな」の意味になる。
友人は辞書アプリで variant のつづりを見ながら音声を聴き、10回ほど繰り返し覚えてしまった。新しい単語に出会ったらすぐに取り込み、自分のものにしてしまおう。
自動車メーカーのフォルクスワーゲンでは、ステーションワゴンを「ヴァリアント」と呼んでいる。セダン(3ボックスカー=エンジンルームと人が乗る車室とトランクルームが別々の空間になっている車)から「変化」したからだ。
冒頭の発音は、「バ」ではなく破裂音の[v]だ。日本語にない[th][v][f]などの音が入る英語が、日本語になっている時は、発音にとくに気をつけよう。
カタカナ英語で覚えているからこそ、発音やアクセントの位置にはなおさら注意してほしい。オンラインやアプリの辞書でじっくり聞いて、そのとおりにまねてみよう。
発声の仕方からして、違うことがよくわかる。
私たちが勘違いしていることもある。あえてカタカナで書くと、beer(ビール)は「ビア」、money(マネー)は「マニー」だ。
sweater(セーター)、yogurt(ヨーグルト)、virus(ウイルス)も、発音を聞いてみると、カタカナ英語とかなり違う。身近な coffee や alcohol も、意外に難しい。
カタカナ英語に出会ったら、自問してみよう。
How do you say this in English?
これ、英語でなんて言うんだろう。
似ていたら覚えやすいし、違っていたら「へぇ、そうなんだ」と印象に残るから、忘れにくい。「へぇ」と思えたら、あなたも英語に恋をし始めている。
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