ヒロシ しびれるでしょ? ソロキャンパーとして僕がわかりやすいからたまたま取り上げられているんだろうけど、この人のほうが昔から無骨なソロキャンプをやっていたんですよね。僕も、ああいうキャンプをやりたいんです。でもなかなか自由にやれる場所がないから、仕方なく自由に使える自分の山を2019年に買ったんです。
ヒロシ、山を買う
ヒロシ ただ、山を買ったからといって、自由にできるわけじゃないんです。キャンプをやるときは、火事の煙に間違えられないために、その都度、事前に消防署に知らせに行ってます。
それに、整備されている山を買っていればよかったのかもしれないけど、僕が買った山は未整備だから、キャンプするには、その前に開拓が必要なんです。なので、開拓作業に使う軽トラや草刈り機を買うことから始めました。
ひとりで開拓するとなると、なかなか思うようには進まないんですよね。焚火会の人にも手伝ってもらったことがあるけど、山の開拓は大変ですよ。
――ヒロシさん、山にトイレを作られていましたよね?
ヒロシ コンポストトイレ(水を使わず微生物の力で排泄物を分解するトイレ)ね。山でキャンプやる際に使おうと思ったから、設置したんです。本来は、その上に小屋を建てるつもりでした。でも、建設の時間が取れないから、簡易更衣室になる縦長のテントを被せていたら、安物だったからか、1年で朽ちちゃったんです。今は、トイレも家に持ち帰っています。
2021年は、まったく山に行けませんでした。キャンプするには、また草刈りから始めなければならないんです。草刈りは一度やって終わりじゃないですからね。でも、あそこで、映画の『ランボー』みたいなこともしたいんですよ。
――主人公・ランボーの「この山の中では俺が法律だ」は、死ぬまでに一度はいってみたい名セリフですね。
ヒロシ ジョン・ランボーはナイフ一本で全部こなすじゃないですか。僕も、ナイフ一本持って、山の中を走って、適当なところで木や草や石でシェルター(避難所)を作って、一夜を明かしたいんですよ。キャンプも一通り道具を揃えてくると、今度は引き算で考えるんです。「次は何を買い足すか」じゃなくて「次は何を持っていかないか」で楽しみたくなるんですね。
ただ、僕の山は山蛭が生息しているスポットがあるから、場所を注意して選ばないといけないんですけど。
理想とするキャンプをやれるかはわからないけど、いつかはやりたいですね。