「美しすぎる女子野球選手」として世間の注目を集めた加藤優さん(27)。2016年に女子プロ野球チーム「埼玉アストライア」に入団し、2021年8月に現役引退するまでの5年間、“女子プロ野球界の顔”として活躍し続けた。
そんな彼女に現役引退の経緯や、「美しすぎる」という肩書きに抱いた葛藤、女性アスリートに向けられる“視線”への思いなどを詳しく聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)
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2021年8月に女子野球を引退して「解放された」感覚
――2021年8月に現役引退された経緯を改めて教えてください。
加藤優さん(以下、加藤) 2019年11月に女子プロ野球リーグの埼玉アストライアを退団したあと、横浜DeNAベイスターズでスクールコーチをしたり、女子チーム作りに取り組んだりしていました。
ただ、コロナ禍になって女子チーム作りがうまくいかなくなってしまって……。そのタイミングで、株式会社GOOD・JOBの女子硬式野球部からお声がけを頂いたんです。それで2021年1月から半年間プレーして、夏の全国大会が終わった8月に引退を決めました。
――5歳から21年間野球を続けてきたなかで、野球から離れた心境はいかがですか。
加藤 野球をしているときは、オフシーズンもずっとトレーニングをしていたんですよ。でも引退したあとはそれをしなくてもいいので、「解放された」感覚です。
――引退してから始めたことは?
加藤 以前から「引退したらファッションを楽しみたい」と思っていたんです。野球をやっていると、現役中はどうしても下半身の筋肉がついてしまって、細身のズボンが太ももやお尻で止まってしまう。だから今は、そういうズボンを穿けるようにダイエットしています(笑)。
――引退前に少し話を戻しますが、2020年12月には、女子野球ワールドカップの日本代表を決める選考合宿を受けて落選されたそうですね。未練はないのでしょうか。