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「純粋に実力だけで女子野球が注目されるように……」

 それに女子プロ野球リーグは2021年に消滅しましたけど、今は企業チームが増えていますし、いずれはNPBの12球団すべてが女子野球チームを持つ可能性もある。

 もちろんすぐにそんな理想が叶うとは思いません。ただ、すでに第一歩は踏み出せていると思うので。私も野球界全体を盛り上げることを最終目標にして、女子野球にアプローチしていきます。私が野球から得た経験や受けた恩は、少しでも多く野球に還元していきたい。

 そして将来的には、容姿や体型ではなく、純粋に実力だけで女子野球が注目されるようになれば嬉しいです。

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人柄や指導力で注目される指導者を目指したい

――これから女子野球で注目される選手を育てるために、どのような指導をしていきたいですか?

加藤 まずは失敗を恐れず、楽しみながら野球をしてほしいと思っています。子どものうちにたくさん失敗しないとうまくならないのに、ミスをするたびにガーッと怒られてしまうと、ビクビクしながらプレーするようになってしまう。

 だから「Sunny Catchball 女子野球塾」では、初心者も経験者もとにかく野球を楽しめるように指導していきたいです。

――スクール生の中には「加藤先生みたいになりたい!」と思って入団する生徒もいるのでは。

加藤 そうやって言ってくれる子どもたちがいれば、女子プロ野球をやっていて良かったと思えますね。ただ、今の小学生は私がプレーしていたのを知らない世代になってくるので(笑)。

 だからこそ今後は「美しすぎる」という肩書きではなく、私の人柄や指導力で皆さんに注目されないといけない。これからが指導者としての腕の見せ所かなと思っています。生徒たちの成功体験を増やして、信頼してもらえるような指導者を目指します。

 

写真=末永裕樹/文藝春秋

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