時給6900円という高報酬に目がくらみ、海外向けライブ配信を始めたグラドルの吉沢さりぃさん。そんな彼女を襲った「リスナーたちの勝手気ままなコメント」「配信業者の身勝手」とは?

 現役グラドルが「他のグラドルが絶対に行かない場所」に行って本気で体験してきた渾身のルポルタージュ『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』より一部抜粋してお届けする。(全3回の2回目/#1#3を読む)

グラドルの吉沢さりぃさんを襲った「ライブ配信」の洗礼とは?(写真:本人提供)

◆◆◆

ADVERTISEMENT

ライブ配信を始めてみた

 例にもれず、私もコロナ禍に配信を始めました。ライブ配信です。もう説明もいらないくらいに浸透してるんじゃないかと思います。スマホから簡単に生配信して、コメントや課金制のアイテムを投げてもらったりするアレです。アレ。

 最初の緊急事態宣言が出た頃に、たくさんのライバー事務所からお誘いがありました。仕事と金はないけど、時間はあったのでバイト感覚でやってみようかなって始めることに。

 マトモそうなメールの中で多少絞り、そこから電話やzoomをしてさらに良さげなところに絞って配信することにしました。選んだアプリは言わずと知れた、詳しくない人ですら「あ、配信って〇〇?」と名前をあげるような著名なところです。

 そこの事務所は、サポートをしますよというのと、インフルエンサー案件を振りますよというもの。時給が出るわけではないので最初は配信では稼げないけど、先々を見たら一番いい率で投げ銭などの還元をします、とのことでした。

 実は私、以前コールセンターでバリバリ営業電話をかけていたので、個人的に営業の仕方で好き嫌いがありまして、どことなく自分の営業のやり方に似た押せ押せオラオラな感じの人に弱いのです。たまたま私の担当だった方がどことなく自分に似ていたので「なんかいいかも」と思ってしまいました。これが後に失敗だったとなるのですが。

気になるのは「ギャラの話」

 話を戻しまして、配信の方というと。まぁ楽しいは楽しい。撮影会に来てくれる人だけでなく、なかなかイベントに来られない地方民などたくさん見に来てくれました。配信は、私が画面越しに喋って、それに対して何かアイテム、要するに投げ銭やコメントをくれたりするのに対してお礼を言ったり返事をしたりするのが一連の流れ。

 簡単なようでなかなか合う合わないがある仕事ですが、私の場合は割合肌に合うというか苦にはなりませんでした。

 ただ始めて数日で違和感を覚え始めます。担当者はとにかく毎日2時間は最低やれ! と言うけど、別に私の配信を見て意見している訳でもなくただ時間を強要するだけ。根は真面目なので毎日配信を続けるも、数字は上がっていかない。つまり投げ銭がたいして入らない。時給もないし、やる意味あるのかなぁ~と感じ始めてしまうのです。すごい長い期間かのように書いていますが、その期間わずか1週間……。でも、ものすごく長く感じました。我ながら、短気のケチさがかなり出ております。

 その頃、緊急事態宣言のせいで金欠に喘ぎ暇を持て余したアイドルや水商売の人、さらに有名なオカマバーのママまでもがこぞって配信をしていました。そうすると、やっぱり「あのアプリはどう?」「あそこの事務所はどう?」という話になります。当然一番話題にあがるのはギャラの話。