まずは近隣の家具屋を数軒回ってみる。どこも仕事用のチェアを大きく取り扱っているようだ。店員さんに聞いてみると、やはりテレワークが注目されたことで、少し高くても良いワークチェアを自前で購入したいという人が増えているのだとか。
実際に座り比べてみても、どのワークチェアも体をしっかり支えてくれて心地よい。私は一般男性に比べるとやや長身で、身長は177cm体重68kg。店員さんによれば、高価なタイプほど、座面の高さや肘置き位置、背もたれの角度などの調整幅が大きいものが多いとのこと。やはり色々とカスタマイズできるのは助かる部分が多い。また気をつけたいのが、座面の幅で、これが狭いとどうしても窮屈となる。
ゲーミングチェアがテレワークに良いらしいときいて…
……と、現場で色々と座り比べたのだが、どれも今のチェアに比較すれば非常に良いものの、ではどれか一つ選べと言われると難しい。やはり価格が高価になる程、しっくりと包み込んでくれる感覚があり素晴らしい感じがするのだが、ではこれがタイピングの姿勢を保つのに良いのかどうか確信が持てない。座り心地が良すぎる感じがするのだ。
なんとも決め手にかけたまま、ネットで色々と選び方をみていると、一つ気になる話題が目についた。
「ゲーミングチェアがテレワークで人気に」
大まかにいえば、ゲーミングチェアは長時間のゲームプレイを快適に行うために開発された専用の椅子だという。派手目な色使いやスタイリッシュなデザインが目を引き、その形状はかつて流行ったスポーツカーのバケットシートを思わせる。
それもそのはず、ゲーミングチェアの歴史を調べてみたら、車用シートと深い関係があった。
「クルマっぽいシート」の知られざる由緒
2000年代初頭、サブプライムローン問題で青息吐息だったアメリカ産業界。アメ車メーカー各社が苦境に喘ぐ中、高級車用シートを作っていたDXRACER社も倒産の危機に陥る。
そこで起死回生の一手として放ったのが、ゲーミングチェアの開発と販売だったのだ。