〈あらすじ〉
1990年、ソマリアの首都モガディシュ。2年前にソウル五輪を成功させた韓国は、国連への加盟を目指し、多数の投票権を持つアフリカ諸国へのロビー活動に勤しんでいた。韓国のハン大使(キム・ユンソク)が大統領との面談に向かうと、20年早くアフリカ諸国との外交を始めた北朝鮮大使館の手先に邪魔される。両国間の妨害工作や情報操作が激しくなる中、ソマリアの現政権に不満を持つ反乱軍による内戦が激化する。国は大混乱に陥り、政権派とみなされた各国大使館は反乱軍による略奪や焼き討ちに遭う。大使館を追われた北朝鮮のリム大使(ホ・ジュノ)は、家族と職員を守るために、敵対する韓国大使館に助けを求める決意をする。
〈解説〉
内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちによる脱出劇を映画化。脚本・監督は『ベテラン』のリュ・スンワン。121分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆ドタバタ感はあるが、ダレさせることなく話を運ぶ。南北朝鮮の共闘というのが話に厚みを。北の大使役の俳優がシブイ。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆ソマリアの扱いはさすがにどうかと思うが、カーチェイスの場面は罪深いほどスリリング。一時期の香港映画を連想した。
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斎藤綾子(作家)
★★★★★冒頭の北の態度が裏目に出るリアルさと南の対応には緊張と共感を。車で逃げる光景は恐怖に晒されつつも可笑しみが。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆典型的なパワータイプの長短有りだが、現代史の混沌からせり上がる熱い活劇魂を支持したい。モロッコでの撮影も良し。
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洞口依子(女優)
★★★★☆『タクシー運転手』にも似た躍動感ある撮影。ショット構成の極み。圧巻のカーチェイス。古い実話を見事にアップデート。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『モガディシュ 脱出までの14日間』(韓)
新宿ピカデリー、グランドシネマサンシャイン 池袋ほか全国公開中
https://mogadishu-movie.com/