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「両親とは縁を切りました」虐待で高校中退…異色肌ギャルmiyakoさんが、それでも奇抜なメイクを続ける理由

異色肌ギャルmiyakoさんインタビュー#2

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 そういう両親からの精神的・身体的虐待から徐々に家で塞ぎ込むことが多くなってしまい、高校を中退しました。

「女子は清楚が一番だよ」と言われるたびにモヤモヤしていた

――高校中退後はどのような生活を送っていたのでしょうか。

miyako うつ病を発症してしまい、精神科に通いながら生活を送っていました。ファッションやメイクにあまり興味がなくなりましたね。独学で勉強して高卒認定資格を取得したあとは、とにかく家を出たくて。アルバイトをしながらお金を貯めていました。大学に入学をしたのを機に一人暮らしを始めました。

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――一人暮らしをしてからは、また以前のように好きな服やメイクをするようになったと。

miyako 家から出ることができたので、精神状態は良くなりました。入学してすぐの頃は、オタサーの姫に憧れていたので、そういうファッションをしてサークルに入ったんですけど、全然相手にされなくて(笑)。姫どころか逆に変なやつだって浮いちゃったりして。その時が人生で一番「他人モテ」を意識していた時期でしたね。

 

 それからは地雷系ファッション(フリルやリボン付きの黒や紫を基調としたコーディネート)の先駆けをしたり、109のファッションを一周したり、いろんなファッションに手を出しました。

 一通りのファッションに手を出していくうちに、「自分モテ」の楽しさを覚え始めて、自分が本当に好きな見た目をするようになりました。とはいえ、人から「その格好はモテないんじゃない」とか、「女子は清楚が一番だよ」と言われるたびに心の中でモヤモヤしていましたが。

グラビアアイドルを経験して得たもの

――グラビアのお仕事もしていたとおっしゃっていましたが、グラビアアイドルは見た目で判断される場合が多いと思います。それでもそこに飛び込んだのはどのような経緯でしょうか。

miyako 事務所のアルバイトに応募したらスカウトされ、マネージャーから口説かれてグラビアアイドルになりました。怖いもの見たさというか、いろいろ言われることは承知で飛び込んだんです。自分自身で表現することで可能性も広がるかなと思って。でも、グラビアといってもみなさんが思い浮かべるような感じではなく、結構独特の路線を行っていました。

 

 案の定、見た目に関してはかなり言われましたね。「グラビアアイドルなのに太ってるんじゃないか」とか、「歳考えろよ」とか。ある程度は理解していましたけど、やっぱり受け止めきれない部分もありました。

 それで悩んだこともたくさんありましたけど、逆にその経験のおかげで自分にとって優先すべきものは何なのかわかった気がします。今は他人にどう思われるかよりも自分を守ることを優先していますね。

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