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有志コミュニティが県との協議を重ねて自治される“場”
河川敷を管理する県の担当部署に話を聞くと、やはり該当エリアのオフロード利用は自然発生的に生じたものであり、自治体として積極的にその用途に向けた管理を行っているわけではないようである。
河川敷に面する道路沿いにはスポーツセンターや工場が並び、民家からは一定の距離があるものの、走行するポイントによっては砂塵が外に散ってしまうことがある。あるいはエリア内の水門付近での走行が、土手の損壊につながるとして、河川敷への立ち入り禁止が検討されたこともあったという。
こうした問題に対して、利用者の有志コミュニティが県との協議を重ね、利用者に対して走行禁止エリアの共有や走行時の注意点などを周知徹底することで、現在の自治状況が生まれている。
今回、実際に利用者たちと交流をもった我々は、彼らにとってこの場所が単なる「遊び場」ではなく、ここで形成されるコミュニティが各々にとっての居場所たりえていることを肌で感じた。
自治体による住民の声の吸い上げと、有志コミュニティとの連携、さらに利用者によるマナーの徹底・共有が、こうした環境の存続には欠かせない。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。