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2022/07/22

「ある程度の年齢になって、自由な時間ができてからオフロードにハマり、『ジムニーを買ってから人生が一気に楽しくなった』という人もいますよ。60歳を超えてから若い人たちと友達になるなんて機会は、他じゃなかなかありませんけど、ここでは本当に分け隔てのない関係が築けるんですよね」(同前)

青空の下、連れ立って走る爽快感もオフロードの魅力だ

 共通する趣味に、トラブルが起きた際の助け合い。自然の開放感もあって、心の壁がおのずと取り払われやすい環境なのだろう。数ある車趣味のなかでもコミュニケーションが生まれやすいジャンルであることから、異なるジャンルからオフロードに移行してくるドライバーも多いのだという。

「若い頃はドリフトとか車高短とかをやっていて、最終的に四駆に落ち着く、という人も結構います。身体の衰えによる影響も少ないですし、家族みんなで楽しめますし。『こんなに家族で遊べる車趣味はなかった』という声はしょっちゅう聞きますね。

 あと、オフロードは数キロしか走らなくても、疲労感と充実感が味わえるので、車の趣味としてはかなり経済的でもあるんですよね」(同前)

利用者によるマナーの徹底が環境保全に

 オープンな助け合いを通じて形成されるオフローダーのコミュニティは、おのずと利用している場所を保全するための取り組みにもつながっているようだ。

「もともとオフロード用の施設ではないですし、勝手にこうして使わせてもらっているわけなので、なるべく自分たちでいい環境を守っていかないといけない、という気持ちがあります。

相模川に面した河原。以前は自動車の不法投棄もあったというが現在は美しく保たれている

 定期的にやっているのがゴミ拾いですね。ここは誰でも入れる場所なので、以前から業者や個人の不法投棄が多いのですが、地元の四駆乗りの人たちや、ショップの人が中心になって清掃活動をしています。SNSで呼びかけると何百人とか集まったりするので、そういうネットワークの強さは四駆乗りの特徴かなと。

 色々規制が多いなかで、この場所をまだ開放してもらえているのは、そうした取り組みもあってのことなのかなと思います。感謝を忘れずに使っていきたいですね」(同前)

ボランティアによる清掃活動を通じてクリーンな状態が維持されている

 たしかに、ボール遊びのできる公園も少なくなった現代において、公共の河川敷におけるオフロード走行が容認されているこの河川敷の現状は、きわめて特異なケースと言える。

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