母方の実家が石油関係の会社を経営している石油一族としてテレビで取り上げられたノニーさん。薬学部在学中に、自身のルーツであるアラビア文字をモチーフにしたジュエリー会社を立ち上げ、女子大生社長としても注目を浴びた。大学卒業後は、結婚を機に地方に移住し、自身の会社の経営やジュエリーのデザインを行なっているという。

 そんなノニーさんに、石油一族の暮らしぶりや、ジュエリーブランドを立ち上げるまでの経緯について話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む)

ノニーさん

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母は学校でもハグやキスは当たり前

一ー田舎だと周りから何か言われたりとか。

ノニー ありましたよ。1年の半分以上は日本にいないから、「またあいつ学校を休んで遊びに行っている」とか、「顔が日本人と違う」とかいろいろ言われました。見た目が違うということで、初めて会う人からはかなり珍しがられてたのが嫌でしたね。今では当たり前のことが、当時はまだ珍しかったんですよね。

 母は私たちにはペルシャ語で話しますし、人前で愛情表現もたくさんするんです。学校でもハグやキスは当たり前でした。日本だとそういうことに対して理解があまりない人もいるので、嫌なことを言われることも多かったです。

 でも何か嫌なことを言われたりすると、ママが学校に乗り込んで、すぐ先生に言うんです。「こんなこと言われたけど、やめてください」って。だから心強かったし、学校が嫌になることはなかったです。

父が母に一目惚れ 猛プッシュし、結婚に

一ーノニーさんのお母様はイランご出身とのことですが、日本に来たきっかけはなんだったのでしょうか。

ノニー 母の義兄がレスリングのコーチとして拓殖大学に来たんです。その縁があったので、母も日本に留学しようと思ったみたいです。ずっと日本にいるつもりはなかったみたいですが、父に一目惚れされて猛プッシュの結果、結婚し私たちが生まれました。父と母はすごく仲良いんですよ。

 だって、母と結婚するために4年間ほぼ毎日ケーキを送ったり、ペルシャ語を覚えたらしいので(笑)。