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第167回直木賞 窪美澄さん(56)の「夜に星を放つ」の受賞が決まる

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 7月20日、第167回直木三十五賞(日本文学振興会主催)の選考会が東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、窪美澄さん(56)の「夜に星を放つ」(文藝春秋)が選ばれた。

第167回直木三十五賞の候補作品

受賞者の経歴は…

 窪美澄さんは、1965年生まれ。フリーの編集ライターを経て、2009年「ミクマリ」で、第8回女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞しデビュー。11年受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』で第24回山本周五郎賞を受賞。同作は本屋大賞第2位、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位となる。直木賞は、3回目のノミネートだった。

窪美澄さん ©中林香

〈作品〉『ふがいない僕は空を見た』2010年新潮社刊=第32回野間文芸新人賞候補、第24回山本周五郎賞受賞。『晴天の迷いクジラ』12年新潮社刊=第29回織田作之助賞候補、第3回山田風太郎賞受賞。『クラウドクラスターを愛する方法』同年朝日新聞出版刊。『アニバーサリー』13年新潮社刊。『雨のなまえ』13年光文社刊。『よるのふくらみ』14年新潮社刊。『水やりはいつも深夜だけど』14年KADOKAWA刊。『さよなら、ニルヴァーナ』15年文藝春秋刊。『アカガミ』16年河出書房新社刊。『すみなれたからだで』同年河出書房新社刊。『やめるときも、すこやかなるときも』17年集英社刊。『じっと手を見る』18年幻冬舎刊=第159回直木賞候補。『トリニティ』19年新潮社刊=第161回直木賞候補、第36回織田作之助賞受賞。『いるいないみらい』19年KADOKAWA刊。『たおやかに輪をえがいて』20年中央公論新社刊。『私は女になりたい』20年講談社刊。『ははのれんあい』21年KADOKAWA刊。『朔が満ちる』21年朝日新聞出版刊。『朱より赤く 高岡智照尼の生涯』22年小学館刊。

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「夜に星を放つ」(文藝春秋)

 直木三十五賞は、菊池寛(明治21年~昭和23年)が芥川賞とともに、昭和10年に制定したもの。新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる。正賞は懐中時計、副賞は100万円。「オール讀物」9・10月合併号(8月22日発売)に受賞作の一部と選評が掲載される。

 現在の選考委員は、浅田次郎・伊集院静・角田光代・北方謙三・桐野夏生・髙村薫・林真理子・三浦しをん・宮部みゆきの各氏が務めている。

■第167回直木三十五賞 候補作(出版社)※作者五十音順・敬称略

河﨑秋子「絞め殺しの樹」(小学館)
窪美澄「夜に星を放つ」(文藝春秋)
呉勝浩「爆弾」(講談社)
永井紗耶子「女人入眼(にょにんじゅげん)」(中央公論新社)
深緑野分「スタッフロール」(文藝春秋)

第167回直木賞 窪美澄さん(56)の「夜に星を放つ」の受賞が決まる

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