沖縄県うるま市で行われた自分の成人式に1トン以上もある闘牛を連れて行き、一躍有名人となった神谷美姫さん(21)。闘牛であるこうちゃん(光神龍)との出会いから、闘牛に目覚め、それ以来毎日牛舎に通って、面倒を見ているという。
そんな神谷さんに闘牛の魅力や、こうちゃんとの日常、現在の悩みについて話を聞いた。(全2回の2回目/前編を読む)
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ギャルの見た目から「牛への思いが感じられない」「真剣にやってるのか」と言われることも
一ーこうちゃんの最近の体調はいかがでしょうか。
神谷 あまり良くない状況が続いていました。大会で足を怪我したこともあって、自分の体を支えられなくなってしまって。ほとんど寝たきりだったんです。
それで、藁にもすがる思いで、鹿児島県大島郡の徳之島の削蹄師(さくていし:牛のひづめを手入れを行う専門技師)に頼んで、こうちゃんの爪を切ってもらいました。こうちゃんの体を見ながら、少しずつ調整して切ってもらったんですけど、その直後からこうちゃんの調子が良くなって。普通に歩けるようになったんです。
闘牛の爪は心臓と呼ばれるくらい重要なので、相性の良い削蹄師に出会えて本当に良かったです。
一ー爪切りの料金はどのくらいなんでしょうか。
神谷 人によって違うと思いますが、大体5000円前後だと思います。資格免許を持ってる人の中で、上手い人や相性の合う人を見つけて切ってもらうのが一番いいです。
一ー神谷さんは闘牛ギャルという愛称で話題になりましたが、ギャルであることで困ったことはありますか。
神谷 特にないですね。爪は自爪なんですけど、こうちゃんのマッサージをするときはむしろすごく役に立ちます。私の爪で掻くと、こうちゃんはすごく気持ちの良さそうな顔をするんです。
でも、こういう見た目なので周りから、「牛への思いが感じられない」とか「真剣にやってるのか」と言われることもありました。そもそも女性の闘牛士自体少ないので、力仕事の闘牛士に女性がなれるのかという声もありました。でも、試合に出場する私の姿を見て、みんな認めてくれましたね。