2011年に106億8000万円という大金をカジノで溶かし、会社法違反(特別背任)の容疑で東京地検特捜部に逮捕された大王製紙元会長の井川意高氏。
4年の刑期を終えたのち、彼が向かったのはなんと韓国のカジノだった。3000万円を元手に一度は9億円まで増やしたというが最終的には0円に。その後、今度はシンガポールのカジノを訪れ、1か月ぶっ通しでバカラをし続けた。そこで4000万円負け、ついに「飽き」がきたという。
現在は、アルコール度数96%のスピリタスを「毎晩飲むのが日課」だという井川氏。ギャンブルから離れた井川氏はどこに向かうのか――。
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大金を運用して増やしても欲しいものがない
井川氏は「小さい頃から凝り性な性格だった」と自身のこれまでを振り返る。
「子どもの頃は切手を集めたりとか。刑務所で車を買い漁っていたときもそうだったし、一時期はワインにはまって買い集めたりもしたんです。でもある程度ハマると先が見えちゃうんですよね。『自分の資金力だとこれくらいが限界だよな』って。結局どんなに集めたところで世界の石油王には勝てないわけです。そうすると、一気に冷めちゃうんですよ」
――そういう意味だとギャンブルは終わりがないですよね。
井川 まぁさすがにバカラはやり尽くしたなとは思っているんで。いまはもうやらなくていいかなと思っています。結局100億円以上のお金をギャンブルで失いましたけど、例えばその100億円で不動産を買って、うまいこと運用して150億円にしたところで、ほしいものがないんですよね。ハワイにコンドミニアムを買いたいとか、そういうことは思わない。