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イルカの“かみつき”1日6件…引きずり込まれ溺れる危険も じゃれあいがエスカレートか

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genre : ニュース, ライフスタイル, 社会

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人への執着が強いイルカ 体当たりや連れ去りも

人を恐れる様子もなく、平然と泳ぐイルカ。そもそもなぜ、野生のイルカが浅瀬で泳いでいるのでしょうか。地元・越前松島水族館の松原副館長は…

越前松島水族館・松原亮一 副館長:
もともとミナミバンドウイルカは、ほかの種類、福井県で見られるバンドウイルカやカマイルカに比べますと、いくらか沿岸性が強いイルカではあるんですけど、なぜ単独で岸近くにずっといるのかというのは分からないですね

この周辺でイルカが単独で現れることは珍しく、理由は分からないといいます。一方、このイルカの行動については…

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越前松島水族館・松原亮一 副館長:
このイルカに関しては人への執着が強いので、イルカの方から接近してきて接触するっていう行動が出ているんですね。
かみつき、体当たり、沖への連れ去り等が、考えられるというか、事実として出ていますよね。ただ体をドンと当ててくる程度の接触っていうのはしょっちゅうあるみたいですね。例えば素潜り漁をされている漁師さんの方から、「サザエとかアワビをとりに潜っていると体をぶつけられるのだけどどうにかならないか」という相談を頂いたこともありますので。
イルカの体は筋肉の塊ですから、あの大きさで時速40kmぐらいで泳ぎますので、重たいですね

松原副館長によると、かみつくだけでなく、体当たりされたり、人をくわえたまま沖へ連れていってしまう危険性も考えられるというのです。イルカとしては、人に危害を加えようとしているのではなく、“相手をしてもらえて楽しい”、“もっとかまって”、とじゃれているつもりでかんだりすることもあるといいます。
また、人からなでられたりすると、イルカはそれが心地いいので「もっとなでて」とどんどん近づいてくるそう。7月の時期はちょうど繁殖期であることもあり、イルカが体をこすりつけるような行動もとったりするといいます。

しかし、今回目撃されているイルカに関しては、人への執着が大変強くなっているので、見つけたらすぐに陸に上がって逃げるなど、注意が必要だということです。