『日ペンの美子ちゃん』をパロディ化したわけ
──服部さんは『日ペンの美子ちゃん』も描かれています。これはがくぶんが実施するボールペン習字通信講座の広告マンガですが、本作に社会派ギャグ的な要素を入れているのも、服部さんの「色」を出すためですか?
服部 『日ペンの美子ちゃん』は自分も読者も飽きないように描き続けたい、という思いもありますが、やっぱり毎週更新しているので、社会ニュースでも入れないとネタ切れになるから、という理由が大きいですね。普通に考えたら、ボールペン習字が社会派である必要はまったくないので、がくぶんさんは最初、かなり驚かれたと思いますよ(笑)。
──『日ペンの美子ちゃん』は50年の歴史があり、代替わりを重ねてきました。服部さんが6代目の描き手に選ばれたきっかけは、美子ちゃんをパロディ化した『日ポン語ラップの美ー子ちゃん』をTwitterで発表していたことだったんですよね。そもそも、なぜ「日ペンの美子ちゃん」をパロディで描き始めたのですか?
服部 昔から古いマンガを集めたり読んだりするのが好きで、70~80年代少女マンガ風ギャグみたいな作風でマンガを描いていたんです。子どもの頃から古本屋にもよく行っていて、『日ペンの美子ちゃん』も読んでいたんですよね。たしか僕が子どもの頃って4代目美子ちゃんだったと思うんですけど。
ここ10年くらい「美子ちゃん」を見ていないので、もうシリーズとして終わっているなら、そのパロディを描いても怒られないんじゃないかと思って。2014年頃から「日ペンの美子ちゃん」のパロディマンガを描きはじめました。
影響を受けた少女マンガは?
──それがちょうど、がくぶんも『日ペンの美子ちゃん』を再開したいと考えていた時期と重なって、6代目公式マスコットキャラクターを描くことに決まった、という流れだったんですね。これまでに、とくに影響を受けた作品などはありますか?