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傍聴人「どっちでもええやん!」

 と、メガネをキラリと光らせ華麗なツッコミ。確かにどっちでもいいな、と賛同してしまいましたが傍聴席は発言が許されないですからね。もう流石に裁判官に怒られるかと思いきや、またもやスルー。なんで?

弁護人としても無罪を主張してるわけじゃないので

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弁護人「ハズレが確定してたとしても被害者の物だし、あなたが被害者だとしたら頭にくるでしょ。もう1枚は当たりの可能性もあったんだし」
被告人「そうですね」

 と、この後反省の言葉を述べて弁護人からの質問終了です。

「聞こえへん!聞こえへんよ~!!」

 続いて、検察官からの質問。

検察官「あなたが探していた人って、今回の被害者なんですか?」
被告人「いいえ、違います」
検察官「警備員の供述によると、あなたが被害者の後ろをつけていたと言っているんですよ。盗めるタイミングをうかがっていたんじゃないですか?」
被告人「いや、つけてません! あの~、えー、お金を貸した人がこのフロアにはいないなぁ、ここにはいないなと歩いていたのがたまたま……あの、被害者と同じ方に歩いていたみたいで……あの~、それが後ろをつけてるように……みえていたのかな、と……」

 何かバツが悪そうにモゴモゴと小声になりながら被告人が答えたんです。すると、例の人が両手をメガホンのように口元に当てて

傍聴人「聞こえへん! 聞こえへんよ~!!」

 と大声でクレームです。クレームと言うよりは叱咤激励ですかね。スポーツの応援のよう。

突然、傍聴席から両手をメガホンのように口元に当てて「聞こえへん! 聞こえへんよ~!!」と叫んだ高齢の女性 ©iStock.com

 これだけ大声を出しても裁判官から注意されなかったので、大阪地裁の名物傍聴人だったのかも知れませんね。なかなかの強烈キャラ。

裁判官にツッコミは届くことなく…

 ちなみに裁判はこの日のうちに判決が言い渡されて、懲役2年6月執行猶予4年でした。

「どっちでもええやん!」のツッコミは裁判官に届くことはなかったようで、舟券2枚を盗んだと認定されていました。

 とにかく傍聴は自由ですけど、審理の邪魔にならないように静かにしましょう。