小学校に現れたサルを警戒する中、最悪の事態が
「7月中旬の夕方に児童から『サルが校舎の上へ登って行った』と聞いて確認に向かうと、校舎の屋上でずっと座っている1匹のサルを見ました。別の日にはサルが校舎の袋小路に入ってきたので、網を持った警察官と市の担当者が捕獲しようとしたのですが、サルは校舎の雨樋をささっとよじ登って行き、逃げられてしまいました。コロナで換気が必要なのですが、やむなく窓を締め切らねばならない状態でした」
学校関係者総出で警戒を続けていたが、最悪の事態が起きてしまう。小学校に通う児童がサルに襲われたのだ。
「7月11日の午前11時頃に一階の教室で授業を受けていた3年生の男児が左足をひっかかれる軽傷を負いました。7月23日には別の小学校で午前8時頃に校舎の出入り口にいた児童が後方から近づいてきたサルに左手を噛みつかれた後、左足を引っかかれる被害に遭いました」(前出・地元紙記者)
住宅街で人を襲うのは今回が初めて
サルの標的は小学生に留まらない。近隣の園児にもサルの魔の手は伸びていた。
「7月9日に小郡新町の保育園で昼寝をしていた4歳の女児の足にサルが噛みついています。7月14日には小郡下郷の幼稚園の2児たちは軽傷。また、7月8日には家にいた0歳の幼児が侵入してきたサルに襲われ、足を引っかかれる事件もありました」(同前)
事件が起きた保育園の近所に住む男性は、園児を襲ったと目されるサルが庭にいるのを間近で目撃していた。
「近くには山があるので、サルを目撃するのは珍しいことではありませんが、住宅街で人を襲うのは今回が初めてだと思います。6月下旬に近くの橋の上にいる1匹のサルを見て、2度目は7月4日に自宅の庭石の上に座って休んでいました。人間を怖がるような素ぶりはなく、堂々としていましたよ。7月11日には立って庭の塀を乗り越えようとしていて、急いで近所の保育園に知らせに行ったのですが……」
サルは子供だけでなく、自宅にいた高齢者たちも容赦なく襲った。80代の女性はリビングにいたところサルと鉢合わせになったという。