亀田製菓が販売しているベストセラー商品「亀田の柿の種」。ピリッと辛い柿の種と、香ばしいピーナッツの絶妙なハーモニーに、ついつい手がのび、ビールもぐいぐい進む。

 そんな亀田の柿の種が、なんと宇宙日本食になり、地球を飛び出して宇宙へ行くことになった。

 なぜ、宇宙日本食になったのだろうか?  そして宇宙日本食にするために、いったいどんな工夫がされているのだろうか?

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 開発を担当した、亀田製菓お米研究所の研究員・本間以祝さんと佐々木俊之さん、同社広報・IRチームのマネージャー・片桐保さんにお話を伺った。

亀田製菓お米研究所の研究員・本間以祝さん(右)と佐々木俊之さん(左)

「賞味期限を1.5年もたせないといけない」というプロジェクト

――なぜ、柿の種を宇宙食にしようと思われたのでしょうか。

本間以祝さん(以下、本間) 2014年に新規の研究テーマを立案することになったときに、「亀田の柿の種を宇宙食に」という企画を思いつきました。宇宙日本食には「賞味期限を1.5年もたせないといけない」という制約があります。柿の種のような米菓で、そこまでの長期間、もつものはないので、世界初の試みでした。

 また、2016年は亀田の柿の種が発売されてから50周年、さらに今年2017年は弊社の設立から60周年ということもあり、その記念事業という意味合いももたせられたので、タイミング的にもちょうどよかったと思います。幸い、社内からの反応も「おもしろそう!」と好評でした。