じゅな この見た目なので、低学年のみんなから囲まれて質問されることもありました。「髪の毛染めていいの?」とか、「なんでじゅなちゃんだけ金髪なの?」って。人見知りなのもあって何も答えられずに黙っていました。
卒業式は、どうしても短ランが着たくて、おばあちゃんのお下がりのブレザーにオーダーメードで刺繍を入れた制服を着て行きました。刺繍の文字も、お母さんや友だちと意見を出し合って決めました。みんなと一緒に式には出れなかったですが、私一人の授与式を開いてくれて、卒業式も味わえたので後悔はしていないです。
学校では別室でひとりで授業を受ける日々
――先日、中学校に入学されましたが、学校の規則はいかがですか。
お父さん 中学校は小学校よりも厳しくて、最初は学校の中にも入れないという話だったんですが、何度か話し合いを重ねて、授業を受けることはできるようになりました。
ただ、他の生徒とかかわることはできなくて、別室で一人で授業を受けて、一人で給食を食べて、一人で掃除をして帰るみたいで。体育や音楽など大人数で勉強する科目はやれていないです。学校にいる間の様子はわからないので、心配な部分も多いです。
じゅな 先生が一対一で教えてくれるんですが、友だちとかかわることができないのは辛いです。昇降口も教室の階も違うし、会いにいくこともできないので。掃除も教室まるまる一人でやらなければいけないのでしんどいですね。
お母さん 髪を染めているだけで不良だという認識があるみたいです。学校側と話し合った結果、他の生徒にも悪影響を及ぼしかねないということで、教室は分けるという結論に至りました。お互い納得の上でこのような形となりましたが、親としては、一人でずっと授業を受けることに心配もあります。難しい問題ですね。