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 胃の調子が悪い時にはおかゆやうどんがいいのは誰でも知っているし、その理由が“消化がいいから”というのも読者諸賢ご承知の通り。なのでそのあたりのことを大久保医師には、医学的な視点で理由付けをしてもらった。

「“消化のいい食べ物”を言い換えると“水分が多くて分解されやすい食べ物”となります。糖質は分解されやすいので、胃に負担をかけにくいのですが、水分が少ないと胃の中に滞留する時間が長引くので、胃に負担がかかってしまうのです。

 中でもおかゆ(米)は小さいので、“消化の良さ”という点ではうどんよりも適している。米だけのおかゆが一番だが、それだけでは味気ないので、豆腐や卵などを加えてもいいですね」

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“消化の良さ”という点ではうどんよりも適しているおかゆ。豆腐や卵などを加えてもいいという ©iStock.com

意外に胃に負担をかけがちな“麺類”。「食べた後の人のおなかをCTで撮ると…」

 糖質がいいならパンでもいいのだろうか。

「パンそのものは悪くないのですが、バターや卵による脂肪が含まれるので、胃酸が出やすくなる。ラーメンも脂質が多いし、そばはそもそも消化が悪い。

 麺類は本人が思っている以上に噛む回数が少ないままで飲み込んでいるので、それだけでも胃に負荷をかけていて、麺類を食べた後の人のおなかをCTで撮ると、胃の中に麺が残っているのが一目でわかるほど。そもそも小麦はグルテン含有のため、胃で分解されても病気の時は吸収が悪くなるので避けたほうがいいでしょう」

先生のオススメは“常温の”ゼリー。逆にオススメできないものは…

 おかゆのほかに大久保医師が勧める食品がある。ゼリーだ。

「ゼリーは糖質が入っているし、水分も補給できる。ただ、冷たいとのど越しがいいので食べ過ぎて吐き気を誘うことになる。常温のゼリーをゆっくり時間をかけて食べるのがおススメ。果物も悪くはないのですが、柑橘系やリンゴのような繊維質のものは胃酸が出てしまうので避けたほうがいい。どうしてもリンゴが食べたいならすりおろしてください」

先生のオススメは「ゼリー」。ただし、冷たいと食べ過ぎてしまうので、ポイントは常温であることだという ©iStock.com

一見体によさそうで、しかもおかゆに入れたら合いそうに見えて、じつは胃が疲れているときには避けたい食材もある。

「キノコや長ネギなどは消化されないのでそのまま食べないほうがいい。海苔などの海藻も消化の面ではお勧めできませんね」

肥満気味の人には1食抜くことも胃腸にいいケースが

 なお、ここまでは「標準体型~痩せ気味」の人の対策だ。肥満傾向の人は色々と考える前に、一食くらい抜くことを検討したほうがいいという。