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 別にこのあたりの二股に分かれている事情は、千葉駅の構内を歩いている限りではあまり意識することはない。

 

 端から端への乗り換えになると多少歩かされるなと感じることもあるかもしれないが、東京駅の地下ホームまで歩いて行くことを思えばたいした問題ではないし、コンコース上にはたくさんのエキナカ店舗があるので飽きることもない。疲れてもいないのにベックスコーヒーショップに入ってレモネードを飲んでしまうくらいだ。

駅前広場がなぜ“薄暗い”の?

 それはともかく、駅構内を歩いているだけでは気にならない二股も、駅の外に出ると実にやっかいな存在だということがわかるのだ。

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 まず、千葉駅のやたらと横に広くたくさん並んだ改札口を抜けて正面の階段を降りていくと千葉駅の駅前広場に出るのだが、ここでいきなり視界が遮られる。普通なら駅の外に出たら大きな広場とギラつく真夏の日差し、のはず。

 ところが千葉駅では、目の前にモノレールの駅の入口がどーんと塞がっているのだ。おかげでなんとも薄暗く、せっかく千葉までやってきたのに、という思いにさせられるのである。

 
 
 

 モノレールの駅を避けて進むとバス乗り場になっている広場がある。ちょうど二股に分かれる線路の間が広場になっているようだ。なるほど、実に合理的、と思った。そのまま広場の先にはきっと千葉駅前の中心市街地が広がっているのでしょう……。

「これがまた近未来的でカッコいい。カッコいいのだが…」

 ところが、話はそんなに単純ではない。まず、千葉駅付近にやってきているのは、JRだけではない。先ほどちらっと登場した千葉モノレール。こちらは高架の懸垂式(つまりぶら下がって走るタイプ)で、ちょうど二股の付け根あたりの上空にモノレールの千葉駅がある。

 

 千葉駅のすぐ近くでモノレールもまた二手に分かれる(1号線と2号線)ので、高いところを走る高架のくせに上下二層の複々線になっていて、これがまた近未来的でカッコいい。カッコいいのだが、なんとなく千葉駅前の風景をわかりにくくしているような気がしなくもないところだ。

 
 

 そしてさらに、京成千葉線という私鉄路線も乗り入れている。京成といえば成田空港に行くヤツでしょ、と思われる方も多いでしょうが、実は千葉にもやってきている。

 

 京成津田沼駅で本線と分岐して、ほとんど総武線とべったり沿うように走って千葉市内へ。JR千葉駅に対してご親切にも京成千葉駅と名乗り、駅の上には駅ビルとしてそごう千葉店がそびえている。