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独ソ戦を描く際の苦労
漫画版では小梅けいとさんが作画を手がけ、同じく漫画家でソ連・ロシアの歴史や文化に造詣が深い速水螺旋人さんが監修を務めている。
「連載開始時の最初の監修で、螺旋人先生から『飛行場の背景に山がありますが、ロシアやウクライナ、ベラルーシに山はないです。正確には山がある地方もありますが、基本的に草原と森の国です』と言われました。日本の風景に慣れ親しんだ身からすると、つい奥の方に山を描きこんでしまいそうですが、たしかに独ソ戦の主戦場はだだっ広い平原ですよね。そういう初歩的な部分から注意しなければいけないのか、と気を引き締めたことを覚えています。
兵士たちが持つ武装や軍服ひとつとっても戦争の初期、中期、後期では異なりますし、そういった細部について逐一監修を受けてビジュアル化する作業は大変ではあります。しかし、そんな風に真面目に誠実にこの作品をつくっていることを、比較的早い段階で読者の方々に理解していただくことができました。それが、本作がヒットした理由の一つではないかと感じています」(同前)
既刊3巻、累計発行部数53万部(電子含む)