岐阜・土岐市の釣り堀で2022年8月2日、電気配線を切断され、魚が約3000匹死んだ。釣り堀のその後と、店長の思いを取材した。
「従業員殺された」死んだ魚を前に店長が号泣して訴え
山田和位店長:
大事にね、5年間育ててきたやつだから、何にも言えないよ。どうしたらいいんだろうとしか言えない
死んだ魚を前に涙を流す、土岐市のつりぼり本舗・山田和位(かずのり)店長。
8月2日朝、生け簀にいた鯉など約3000匹が死んでいた。
裏口から何者かが侵入し、その際、防犯カメラを止めるためか、電気メーターの配線が切られ、生け簀の設備が停止。酸素が供給できず大量死につながった。
山田和位店長:
僕としては(魚は)従業員だから、従業員を殺されたのよ。鯉と比べたら、そんなもの(HDなど)はどうでもいいんですよ。これを殺された方がやっぱり悔しいから、これはやっちゃいかんと思うんだよね、本当に…
被害額は、約600万円になるという。
山田店長はもともと魚が大好きで、子供たちにも魚を触ってほしいという思いから釣り堀を始めた。
2022年は行動制限のない夏休みで、ようやくお客さんを迎えられるというところでの被害。
警察は窃盗事件として捜査しているが、今のところ犯人逮捕にはつながっていない。
反響の大きさに戸惑いも…「今は自力で営業再開目指す」
つりぼり本舗のその後と、店長の思いを取材した。被害から1週間あまり、11日に再び「つりぼり本舗」を訪ねた。
山田和位店長:
明日(12日)高圧洗浄をかけて床を掃除するので、そのための移動作業です
山田店長は、営業再開に向けて動き出していた。犯人に切られた電気メーターの配線も、すでに復旧済みだ。
山田和位店長:
常連さん(がやってくれた)。ウチはありがたいことに(客に)いろんな業種の方がいるんで、その道のプロの方々が
実は、常連客たちが電線の復旧から床の高圧洗浄にいたるまで、ボランティアで手掛けてくれたという。