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〈2億円コロナ給付金詐欺〉「今後は貯蓄や『つみたてNISA』などでコツコツ」22歳美人不動産OLを狂わせた“憧れの元大和証券マン”

 東京・三鷹市に生まれた中峯は、都立駒場高校を卒業後、明治大学商学部に進学。大学時代の友人は、次のように語る。

「彼は人の懐に飛び込むのがうまい。人を使うのが上手で勉強もできた」

中峯竜晟被告(SNSより)

 中峯が大和証券に入社したのは17年4月。実は、中峯の父も大和証券を経て、現在は大和総研の専務取締役に就いている。

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 だが、中峯は会社員生活を長くは続けなかった。

「株やFXの投資で、食いっぱぐれない程度に稼げる目途がついた」

 18年暮れ、前出の友人にそう語り、退社したのだ。

「その後は仕事をせず、SNSに株やFXに関する投稿を載せていました。昨年夏、資産運用に興味を持って相談したら、『NISAがいいよ』とアドバイスをくれた」(前出・友人)

 中峯が主宰するサロンは盛況を博した。彼の口から語られる仮想通貨の未来予想図に憧れた若者の中には、後に詐欺グループ唯一の女性メンバーとなる佐藤がいた。彼女は中峯のセミナーを通じ、仮想通貨の投資に傾倒していった――。

従順な不動産OLが狂わされていく

 99年8月、新潟県見附市に生まれた佐藤凜果(22)は小学校時代、目立たない生徒だった。その反面、小学校の卒業文集には、リーダーという存在への憧れが強い筆圧で綴られている。

〈リーダーになるということで指示を出す大変さを知った。今後は指示を出されたら、すぐに行動したい〉

 中学では生徒会副会長を務め、いじめの根絶を訴えた。地元の県立高校を経て、杏林大学に進学。今年4月、国分寺市内の不動産会社に就職する。従順な不動産OLを狂わせたのは、投資の“リーダー”である中峯竜晟(りゅうせい)(27)と、彼らを飲み込む“舞台装置”の存在だった。

〈#2へ続く〉

〈2億円コロナ給付金詐欺〉「今後は貯蓄や『つみたてNISA』などでコツコツ」22歳美人不動産OLを狂わせた“憧れの元大和証券マン”

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