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――それでガス抜きしてバランスを取っているのかもしれないですね(笑)。

アレク 「お前は楽しそうでいいな!」って、それで発散させてる。「何も考えないで生きてるだろ!」「この金食い虫!」ってね……。言ったことないか。

川崎 言わないよ(笑)。

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アレク そこまでは言わないらしいです(笑)。

川崎 アレクとのケンカがストレス発散になっていて、それだけで結構大丈夫みたいなところはあります。

 

――アレクさんに対するプロデュースだったり、何に対しても考えて行動なさっていると思うのですが、それは昔からですか?

川崎 福田康夫元首相の「私は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」という言葉が響いて。

アレク 当時は馬鹿にされたやつだよね。

川崎 自分を客観的に見るって大事だなと思って。総理になるくらいの人が言ってるんだし、と。そこから、自分を客観的に見ようと意識しました。自分を空から見て「こうした方がいい」みたいな感じで考える。

浮気されても「ダイヤの原石」だと思っている

――そこまで客観的に考えてらっしゃるんですね。ちなみにそういう風にご自身をご覧になった時に、昔の本当にダメだった時のアレクさんと付き合っている状態の自分はどう評価していたんですか?

川崎 客観的に見ても、「だめんずを捕まえた」みたいにはまったく感じていなくて、すごくいいのを捕まえたから、これを将来どうやって生かそうかな、って思ってました。すごく面白いなって。その頃アレクはモデルや舞台の仕事をしていたんですが、それがすごいもったいないと思ってて。

――こんなに面白いのに。

川崎 そう。演技に向いてないしセリフも覚えられないのに、事務所の方針で舞台やってて、それが違うんじゃないかなって思って。 真面目なキャラをやらされてたんだよね。やっぱり事務所は王道な、イケメン若手俳優をつくりたかった。

アレク 王子様な感じでしょ。

 

川崎 アレクにそれをやらせようとしてたから無理だったんだよね。

アレク ひどいよね。

川崎 そうすると何もしゃべれなくなっちゃうんだよね。

―― 本当にアイドルのプロデューサーがダイヤの原石を見つけたような状態だったんですね。

川崎 そうですね、出会ったときは。

アレク 俺のことを利用したのか。俺にちょっと恥をかかせて、売り出したんだ(笑)。

川崎 付き合い出したころは大変だったんだから、いいでしょう(笑)。

写真=深野未季/文藝春秋