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 こうしてタカさんにとって、プライベートキャンプ場での「初キャンプ」が実現したときには、プライベートキャンプ場建設を思い立ってから、実に1年が経過していた。

「本当にキャンプ場ができるのか?」と眠れない日々

「雑草や土壌の問題の他にも、センターハウスにしようと思っていた4LDKの古い家の水道管が破裂して水がダダ漏れになっていたことが発覚したり、他にもここでは言えないようなトラブルもあったりして、途中『本当にキャンプ場ができるのか?』と眠れない日々もありました(苦笑)。こうしたトラブルは土地を買ってイチからキャンプ場を作る場合には必至と思っておいたほうがいいです。とはいえ、苦難の歴史があったからこそ、オープン初日に青空のもとで飲んだビールの味は忘れられないわけです!」

配管が壊れて滝のように水があふれた「センターハウス」

 敷地内には小川も流れ、春になれば桜も咲く。キツネやウサギ、シカ、さらにはオオワシなどの野生動物も頻繁にやってきて、「夜中にテントの外で動物が歩き回る音が聞こえてきて、かなりワイルドな気分になりますね」。

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 オープンから1年が経ち、今ではハイシーズンは月に2、3回のペースでプライベートキャンプ場を訪れるという。

「周りに街灯もないので、夜の星空が圧倒的に綺麗なのには驚かされましたね。何といっても、“明日キャンプ行くか”と思い立ったら予約も、“隣人ガチャ”も気にすることなく、フラっといけるという圧倒的な自由、これは何にも替え難い最大のメリットです! あとは地味ですが、『今度はどこのキャンプ場行こう?』と毎回頭を悩ませる必要もなくなりました(笑)。

 それにプライベートキャンプ場なら友人とグループキャンプするにも便利ですし、お隣とも200メートルは離れているので、音楽をかけて多少騒いでも迷惑がかかることもありません」

大きなテントも余裕で張れる!

「お隣」といえば、いくらプライベートキャンプ場といえど、地元の方々との交流は絶対に欠かせないという。

「そもそもこちらから挨拶に行くまでもなく、あちらから『どんなヤツが来たんだ?』と見にきますからね(笑)。そこで交流せずに自分のキャンプ場に引きこもることは、いたずらに地元の方の警戒感を高めて、双方にとっていいことはありません。私の場合、こういうオープンな性格なので、今では地元の農家の方が野菜を持ってきたりしてくれます」

 一方で、地元の人々が警戒するのにはこんな理由もあるという。

「昨今のアウトドアブームで、キャンプ場ではない場所でテントを張ったり焚き火をする人が増えているんです。そういう連中は、地元の人しか使わないような細い道にもガンガン車で入り込んでくる」

 そこでタカさんは、プライベートキャンプ場に至る私道に「立ち入り禁止」の看板とともにゲートを設け、さらに「不逞な輩への抑止力として」トレイルカメラを設置。近隣住民から大いに感謝されたという。