〈あらすじ〉
黒人女性・ゾラ(テイラー・ペイジ)は、デトロイトのレストランでウエイトレスとして働いている。ある日、接客した白人女性・ステファニ(ライリー・キーオ)と意気投合。実は2人ともストリッパーでもあったのだ。2人はそのまま一緒に踊りにいき、連絡先を交換。翌日、ステファニから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われ、ゾラは困惑しながらも承諾する。そして家に迎えに来た車には、ステファニと彼女のボーイフレンドのデレク、そして“ルームメイト”だという謎の男が乗っていた。
長時間のドライブの末、フロリダのタンパに到着したゾラは、悪夢のような週末を過ごすことになる。
〈解説〉
2015年に一般女性がツイッターに投稿して話題となった〈148のツイート〉をもとに、女性2人の48時間の旅を描くコメディ・スリラー。監督・脚本は本作が長編2作目となるジャニクサ・ブラヴォー。86分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆ダンサーとしての夢を抱いて、女2人はフロリダへ。話はやや物足りないが、カラフルな画面作りとファッションに注目。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆奇怪なSNSを原料に、痛烈な映画を撮り上げている。フロリダの微熱感と文明批判と図太い笑いの三種混合が眼を惹く。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆ダンサーとしての見応えある肉体。若くて軽率でリアルな現実。奈落に落ちずに生き凌ぐ展開を浴びるように楽しんだ。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆ワイルドサイドを歩く女性2人の不安定な旅。人種、階層、労働等の視座から社会の縁を追う。米ニューシネマの進化形か。
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洞口依子(女優)
★★★★☆SNSのスレッドから飛び出した夢かと見紛う登場人物たち。H・コリン監督作品や『フロリダ・プロジェクト』を想起。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『Zola』(米)
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