文春オンライン

2022/09/15

外食が老いへのブレーキをかけることにつながっている

 たまにはホテルのレストランで贅沢にランチをいただくのもいいでしょう。

 こういうことはすべて、自分の楽しみの時間ですから、街歩きのついでに映画館や書店、珈琲の美味しい喫茶店を訪ねることもできます。

 つまり週に1度か2度のランチ外出でも、いろいろな楽しみを盛り込んで過ごすことができます。街歩きはけっこう、体力を使います。ファッションや自分の姿勢にも目が行きます。そういったこともすべて、老いへのブレーキをかけることにつながってきます。

 外食のメリットはほかにもいろいろありますが、何といっても食べたいものを手軽に食べられること、そして選べる料理がバラエティに富んでいるということでしょう。 

 食べたいものを食べられるということは、夫が肉料理を選び、妻が野菜料理を選んでお互いの食欲を満足させることができます。夫が蕎麦、妻がイタリアンとなったらそれぞれの店に分かれるしかありませんが、高齢になってくると1人でランチというのはありふれた光景ですから悠然と構えることができます。

写真はイメージです ©iStock.com

 いろいろな料理を選べるというのも食への関心を高めてくれます。不思議なもので、街を歩いているだけで、いろいろな看板が目について食べたい料理が頭に浮かんできます。行き当たりばったりで店を選んでも、メニューを眺めているうちに「これを食べてみたい」というのが出てきます。

 つまり外食というのは、自分が食べたいものの幅を広げてくれたり、食べたかった料理を教えてくれたり思い出させてくれたりすることが多いのです。家の中で食事しているとどうしてもレパートリーが限られてきます。「何か食べたいものある?」と妻に訊かれても「とくにないよ」「任せるよ」といった返事しかできない男性が多くなります。 

 老いて食に無関心になると老化が加速するだけでなく、生活の中の大きな楽しみが薄れていくことにもなるのです。

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