アメフト部の小宮弘明監督は9日、部の無期限での活動停止とともに、今期のリーグ戦辞退を発表。同志社大学の植木朝子学長は謝罪の中で、学生が性的暴行で逮捕に至ったことを「深刻な事態」とした。2007年には、猥褻目的で女性を車内に連れ込もうとしたとして同大ラグビー部員が逮捕されたこともあった。今回の事件はアメフト部のみならず、同志社という“西の名門”の信頼を揺るがしている。全国紙社会部記者が事件の概要を解説する。
「事件が起きたのは今年5月21日未明です。4人と女性は京都市内の繁華街のバーで出会い、この日が初対面でした。4人はカクテルなどの酒を約3時間、女性にしつこく飲ませて泥酔させ、片井容疑者の自宅に連れ帰った。その後、午前4時半~午前5時半ごろ、性的暴行をした疑いが持たれています。複数の防犯カメラに女性を抱き上げる4人の姿が映っていたことや、スマホで暴行の様子を撮影したことも判明しています。かなり悪質な犯行と言わざるを得ません」
チームの主戦力が起こした事件
逮捕された4人はチームの主戦力。チーム内の信頼も厚かった4年生だ。なかでも山田容疑者は今年度のチームで副将を務めている。アメフト部のFacebookで山田容疑者は「私は副将として主将と共にチームを牽引し、『Go through』を体現致します」と決意表明をしていた。逮捕5日前の9月3日に行われた今季の開幕戦では片井容疑者と共に先発で出場。浜田容疑者と牧野容疑者も主力メンバーだった。
しかし結果は、対戦相手の関西大学に41対2の大差で敗北。次戦からの巻き返しを図ることなく、容疑者らは学生アメフト界を去る。
名門大学に通い、アメフトに青春をかけた4人はなぜ道を誤ったのか。片井容疑者の祖父が文春オンラインの取材に応じ、容疑者の人柄について語った。