腹が減っては戦が出来ぬ。けど、戦に負けても腹は減る。
最下位を嘆く竜党の皆様、お待たせしました。今年もやります、年に一度の「中日ドラゴンズ選手プロデュースメニュー勝手にベスト10!」。めでたく3年連続3回目の開催の運びとなりました。
毎年書いていることですが、お初の方もいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんので改めてルール・概要を説明いたします。
筆者カルロス矢吹は、毎年中日ドラゴンズの本拠地バンテリンドームナゴヤで発売された選手プロデュースグルメを「全メニュー」食べ尽くしております。米粒一つとして残しません。だからこそ見えてくる、中日ドラゴンズの展望、そして課題を、ランク付けすることによって浮かび上がらせようという野心的一大プロジェクト。昨年に引き続き、めでたく今年も「文春野球」で開催の運びとなりました。順位の基準は至極明快。昨年に引き続き、「そのスタジアムグルメで、テンションが上がったか?」この一点です。例えば、野球ファンなら応援しているチームのユニフォームをそう安くないお金を出して買いますよね。だけどそれを街で着るか?といえばそうでない人の方が多いでしょう。ユニフォームも服であることには間違いありませんが、やはり普段着としてではなく、スタジアムでの観戦テンションを上げるために購入しているはずです。(なお、原則として2022年新発売のメニューのみを対象とするため「さっぱり!たにもん仕込みレモンサワー」など以前から発売されていたメニューは選外としております)
もちろん、このベスト10は完全なる私見に拠っており、異論反論は甘んじて受け入れますが、それは筆者と同じく「全メニューを食べ尽くした上で」お願いいたします!!
再販も含めると95種類ものメニューが登場
さて、ランキング発表の前に、まずは総括を。というのも、「選手プロデュースメニューは売れる」という球界の流行に沿って、全球団メニューが増加傾向にあるのですが、中でも中日ドラゴンズはその数が群を抜いて多く。再販も含めると、95種類(弁当系も含めると100の大台を越えます)ものメニューが登場していました。おかげで食べるの大変だったぞ……。
これは決して褒められることではなく、傍から見て「統制が上手く取れてないのでは?」「いくらなんでも乱発しすぎでは?」と思いながらモグモグ食べていました。(参考までに書いておきますと、巨人が東京ドームで販売した選手プロデュースメニューは23種です。)数週間で販売されなくなるメニューなどもあったため、気になったメニューを食べられなかったファンもいたでしょう。ファンサービスの観点からしても、来季はもう少し絞って販売していただけると、食べる方も助かります。
さて、小言はこれくらいにして、食の個人タイトルを獲った選手は誰か? そしてグルメが示唆する中日ドラゴンズの未来とは? ではランキングを発表していきましょう、プレイボール!
(10)立浪監督監修弁当
今季就任した立浪監督のお弁当が早速ランクインです。監督プロデュースメニューはどの球団でも人気で鉄板なのですが、中日は2019年に登場した「与田丼」を最後になぜか作成しませんでした。2500円という値段に気圧されますが、そこは「氣」で乗り越えましょう。優しい味付けで和食中心の献立も、シルバー世代のお客さんが多いバンテリンドームナゴヤにピッタリです。
(9)ビシエドン~ローストガーリックソースの牛ステーキ~
極力新作を紹介していきたいので、原則として再販メニューはランクインさせない様にしているのですが、コチラは別です。なんと2019年に発売されたビシエドンが3年ぶりに復活。流れの早いプロ野球界で、ここまで間隔を空けての復活は中々珍しいのではないでしょうか? 写真上が今季、下が2019年です。「パワーアップ」と謳いつつもネギが減っていますが、その辺は昨今のコスト高に伴ってのこと、ということでご愛嬌か。美味しいから再販されているわけで、味の方は相変わらずの美味しさでした。中日の数少ない長距離砲としてスタメンに名を連ねるビシエド、彼にあやかって来季以降は定番メニュー化の可能性もあるでしょう!
(8)祖父江のおつまみから揚げ ~キャラメルガーリック味噌~
今季の球界全体の流れとして、「おつまみメニューの拡充」が挙げられます。やはり炭水化物はそんなに食べられないため、グルメで稼ぎシロを作ろうと思ったらそれは当然の判断と言えるでしょう。実家がキャラメル工場の祖父江大輔選手のプロデュースメニューは、例年通りキャラメルソースを使用した甘じょっぱい味でお酒に似合うオシャレな仕上がり。しかしこれも毎年書いていることですが、「いいかげん『祖父江の実家キャラメル』そのものを販売して欲しい」、という要望が満たされないため今季も下位でのランクインといたしました。来季こそよろしくお願いします!
(7)中村コーチのおつまみみそもつ焼き
今季はコーチ陣のおつまみも充実していました。今や黄金時代のメンバーが再集結している感のあるドラゴンズ。強かった時期を知っているファンからすると嬉しいですね。その中でも秀逸だったのが、シーズン中に1軍から2軍へと配置転換となった中村紀洋コーチのおつまみメニュー。関西出身ながら、名古屋のファンに合わせた味付けにしてくれて、その心配りに涙がキラリ。しかしこのメニューの販売開始時期がちょうど配置転換発表の時期と重なり、「悩み中…」とはなんとも意味深に映ったことが思い出されます。
(6)宏斗のカタラーナベリークレープ
中日ドラゴンズ最大の希望、そう評してなんの異論もないでしょう。髙橋宏斗のプロデュースメニューが満を持しての登場です!「満を持して」と書いたのは、入団直後の2021年に髙橋本人の好物であるカタラーナを使ったメニューが発売される!と「中スポ」紙面にも載っていたのですが、蓋を開けてみれば昨季は発売されず。しかしようやく発売されると、流石本人がちゃんと好きなだけあって、甘いだけではなくナッツのサクッとした食感も楽しめる素晴らしい逸品となりました。甘党で知られる髙橋宏斗、「キャラメル王子」こと祖父江大輔とのWプロデュースメニューにも期待してしまいます。