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保護者「普通の野球をするのであれば、ここに来る理由がない」

「前回(6月)の段階でこの件が発覚しておりますので本来、その際に(高野連に)伝えるべきだったと僕は思っております。しかし、残念ながら当時は夏の大会寸前だったこともあり、3年生の要望も聞き入れなければならないと判断した結果、高野連に報告せずにまず調査をして、結果、謹慎処分を科したというのが西詰さんの現状です。結果的に夏の大会にああいった形で出場したと。高野連には遅ればせながら調査をしていた結果、こういう形ですという報告をした次第です」

 保護者会の質疑応答でも、真相究明や西詰監督の責任を問う声と同じくらい、監督を擁護する声や、野球部の1日も早い活動再開を求める声も多くあがった。

滝川第二高校野球部の練習風景 野球部公式サイトより

保護者A 「監督が辞めてしまった」と息子が泣いていました。高野連の決定を踏まえて選手、保護者にも意見を聞いてくださるということでしたが、みんなの意見を聞いてくださったのでしょうか。傷ついた人だけの意見を聞いて、(パワハラ発言を)監督も認めてらっしゃらない、証拠もないですよね。(監督を)陥れようとすることもできてしまいますよね。監督を慕っているたくさんの選手を無視するんですか。

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理事長 本人が一部、発言したことを認めていて、それだけが理由です。判断を考える必要はないと思っています。精神的な被害を受けている部分を優先したのは事実です。謝罪をして済む問題と済まない問題があります。

滝川第二高校野球部公式サイトより

保護者B 高校生活の野球期間って実際は2年ぐらいしかない。新しい監督はいつ決まるんですか。今までの学校の対応を見ていても、遅くて不信に思います。高いお金を払って、滝川第二高校で質の高い野球ができるという期待を持ってこの学校を選んで入学しました。普通の野球をするのであれば、ここに来る理由がない。

理事長 今回の一件は個人情報的なものが多く、スピード感は意識していたが情報収集に手間取ったり、事実確認をどこかにしたらこの話が洩れてしまうと、私自身もイライラしながら動いていたのは事実です。例えば滝川第二高の理事長が、報道もされてない状態で「いい監督はいないか」とあからさまに探すわけにもいきませんでした。ただ、後手になっているのは否めない。申し訳ございません。

 兵庫県の高校野球事情に詳しいジャーナリストは、滝川第二高校が高野連への報告を渋った理由をこう推測する。