村上宗隆に感じる歴史的瞬間に立ち会えた喜び
今年は長い球史で稀に見るアンタッチャブルが続出した年でした。
春先には佐々木朗希選手による28年ぶりの完全試合(&2試合連続完全試合未遂)という快挙、海の向こうでは大谷翔平選手がベーブ・ルースという偉人の100年以上前のあらゆる記録に並び続け、シーズン最終戦の最後の打席で村上宗隆選手が世界の王貞治さんを超える56号を打ち、18年ぶりの三冠王を決定づけました。
他にも続出するノーヒットノーランの達成など、偉業と記録が大放出の1年間でした。
巨人を応援することで、プロ野球に寄り添い続けて本当によかったと思っています。
もちろん、巨人が優勝できれば言うことなしです。でも、プロ野球を長く見続けることで、勝敗を超えたドラマに涙を流すことも、超人的なパフォーマンスに震えるほど感動することもできる。それが僕の考える、究極のプロ野球の楽しみ方なんです。もうすでに、そんな楽しみ方をされている方もたくさんいらっしゃるでしょうね。
“健康センターのおじ様”への感謝
選手に自分を重ね合わせて、「あいつならやってくれるはず」。ちょっと上から目線で勝手に期待を寄せる。ファンならそれくらいの立ち位置でいいのではないでしょうか。
自分の身を振り返ってみても、純烈はお陰さまで4年連続紅白歌合戦に出場させてもらえるグループになりました。下積みの期間も長かったですし、ファンの方々にはいろんなドラマを感じていただけているのではないかと思います。
健康センターで一緒にお風呂に入っていたおじ様から「俺たちが応援したから紅白歌合戦に出られたんだろ」と言っていただくこともあるのですが、僕はすごくうれしく思っています。事実その通りですし、いつまでも「おらが町の純烈」という感覚でいてくださる方には感謝しきれません。おそらくプロ野球の世界で戦っている選手のみなさんも、そんな感覚なのではないかと想像します。
プロ野球は真のエンターテインメント
2022年、巨人は優勝を逃し、CS出場を逃しました。その厳然とした事実は、どうやっても変わりません。
でも、我々ファンは、来シーズンをもっと楽しめる可能性があるのです。落ち込んでいるヒマはありません。ファームで腕を磨くホープに目を光らせ、10月20日のドラフト会議に向けてアマチュア選手情報を収集する楽しみが残っています。
そうやってプロ野球に寄り添って日々を過ごすなかで、とんでもなく貴重な瞬間に立ち会えるかもしれません。今や僕の人生に巨人、そしてプロ野球はなくてはならない存在になりました。
真のエンターテインメントとは、そうやって人々の生活に並走しているのでしょうね。僭越ながら純烈も、そんなエンターテイナーでありたい。そう胸に誓って日々を生きていきます。
◆ ◆ ◆
※「文春野球コラム ペナントレース2022」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/57733 でHITボタンを押してください。
この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。