©水谷緑/文藝春秋

 統合失調症の母、家庭に無関心な父、特別扱いされる弟、 認知症の祖父――ゆいは幼稚園のころから、買い物・料理・ そうじ・洗濯など家族の世話を一手に担っている。

私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』(水谷緑 著)は、子ども時代に大人が担うはずの家事や介護・看病を日常的に行ってきた「ヤングケアラー」当事者から聞いたエピソードを、「ゆい」という1人の少女の体験としてまとめた実録コミックだ。

 ここでは精神科病院に入院したゆいの生活を描く第6話を紹介する。(全6話の6話目/1話から読む

最初から読む 「夫の浮気を疑う母親が、子どもに会社まで見に行かせて…」家事や家族の世話に追われる、ヤングケアラーの“壮絶な実態”