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《そもそも、経済安保相としての発言の責任はどうするのか。高市が取り組んでいるのは機密などを扱う人材の適正(※原文ママ)とアクセス権を確立しようという経済安保の骨格になる「セキュリティー・クリアランス(適格性評価)」制度の実現だ。うわさであろうが閣僚が公に発言することがセキュリティー・クリアランスに不適格といえる。官房長官や首相がこの問題に反応しないこともおかしい。》

 自民党と政府のリテラシーやガバナンスが問われるのは必至だと説く。このあと高市氏は7日、国会内で開かれた記者会見で発言を否定。三重県議も「投稿の内容は誤りであり撤回」という謎の展開を見せる。この程度の「情報戦」で経済安保は大丈夫なのだろうか。

高市早苗氏 ©JMPA

所信表明演説の評判は…

 なんだか大変な岸田政権。もっとも、今月3日に召集された臨時国会における首相の所信表明演説からして評判が悪い。翌日の各紙の社説は、

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『経済再生へ具体的な道筋示せ』(読売新聞)

『国難の危機感伝わらない』(産経新聞)

『首相は強い指導力で政策実行を着実に』(日経新聞)

『信頼回復の決意見えぬ』(朝日新聞)

『信頼回復の覚悟見えぬ』(東京新聞)

 毎日新聞に至っては『何を目指すのか見えない』。ああ。

 読売新聞は『岸田政権が掲げる「新しい資本主義」は、中身がいまだに明らかではなく、失望を招いている』とも。同じ日の日経新聞のキーワード分析によると、今回の所信表明演説からは「分配」という言葉が消えた。「新しい資本主義」を用いたのもこれまでの国会演説より少ない2回だった。どこへ行ったのか新しい資本主義。見つけた方は教えてあげて欲しい。

「親バカ人事」は大河ドラマの影響か?

 さて、覚悟が足りないと言われる岸田首相ですが、この決断が話題です。

『岸田首相の「親バカ人事」に疑問の声』(日刊ゲンダイ10月6日付)

 31歳の長男・岸田翔太郎氏を政務担当の首相秘書官に起用。この人事は「NHKの大河ドラマの影響」であるという珍説も、日刊ゲンダイは紹介している。