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《美味しいお店はどこ?》費やした金額は1000万、食べた数は4000本超え…“ソフトクリームがほぼ主食の男”が語った「最高の2本」

《美味しいお店はどこ?》費やした金額は1000万、食べた数は4000本超え…“ソフトクリームがほぼ主食の男”が語った「最高の2本」

「プロソフトクリーマー森川」とは何者か #1

note

通称「ソフトクリーム界のフェラーリ」価格は200万円

――ソフトクリームを抽出するサーバーは、そこまで味を左右しないのでしょうか? 「ソフトクリーム界のフェラーリ」と呼ばれる高級マシンがあると聞きました。

森川 カルピジャーニのことですね。カルピジャーニは、材料に空気を入れ込む機能が優れていて、ふわっと滑らかな口溶けのソフトクリームに仕上げてくれます。

 ただ、それは「適切にマシンを扱えば」の話。カルピジャーニには、原材料の温度や分解洗浄などの細かいマニュアルが存在して、使い方が難しいんですよね。導入するお店は増えていますが、使いこなせているところは少ない。「これなら一般的なマシンで充分なんじゃ……」と感じることも正直多いです。

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――ちなみにそのお値段って……?

森川 200万円です。

――200万円!

森川 値段だけ聞くとびっくりするかもしれませんが、他のメーカーでもちょっと良いマシンを買おうとすると150万円くらいはするものなんですよ。だから実はカルピジャーニだけが飛び抜けて高価なわけでもありません。高性能ゆえの扱い方の難しさも含めてスーパーカーのようだ、ということですね。

――カルピジャーニの真価を発揮しているお店を教えてください。

森川 祐天寺の「ジェラテリア アクオリーナ」です。土日限定でソフトクリームを提供しているジェラート屋さんで、ここはマシンを完璧に使いこなしています。

祐天寺の「ジェラテリア アクオリーナ」。週替りのフレーバーも魅力の一つ(写真提供:プロソフトクリーマー森川)

 カルピジャーニはジェラートフリーザーも展開しているので、ジェラート屋さんはマシンを使い慣れているんでしょうね。ジェラート屋さんでカルピジャーニを使いこなしたソフトクリームを食べられる確率はわりと高いように感じます。

新千歳空港は「ソフトクリームのテーマパーク」

――新鮮な牛乳を使っていて、牧場で食べるソフトクリームはおいしいです。だからこそ、「東京ではソフトクリームを食べなくてもいいかな」と思ってしまいます。海のない県でわざわざ刺し身を食べるように感じてしまうというか……。

森川 日本は物流が発達していますから、東京でも新鮮な牛乳を使ったソフトクリームは食べられますよ。味の違いを感じる人は感じるのかもしれませんが、僕には正直違いがわからない(笑)。東京にも素敵なお店はたくさんあるので、「東京でソフトクリームを食べたところで……」みたいに敬遠しちゃうのはもったいない気がします。

――それを聞いて安心しました! では、酪農が盛んな北海道はソフトクリームもおいしいイメージがありましたが、そうとも限らない?