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就職はチャレンジ

 就職のときは「日本企業」、「親の会社」、「中国で別の企業」という3つの選択肢があったなかで、日本に残る決断をしました。いつか親の会社を継ぐことになったとしても、一回くらいは自分なりのチャレンジをしておきたかったからです。

 僕はインナーモチベーションが低いタイプで、世の中をこう変えたいというような
使命感やモチベーションはまったくないまま就職活動に入りました。

 会社を選ぶ基準は「給料」、「モテるかどうか」、「勤務地」の3つ。

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 それで商社か広告代理店がいいのではないかと思ったんですよね。自分の中では“選択の先延ばし”でもありました。やりたいことがハッキリしていなかったので、汎用性が高い分野のトップの会社で仕事をすれば、あとにつなげやすいな、と。

 就職活動を始めたときは、周りから「あいつはどこも受からないだろう」と思われるくらい成績が悪かったんだけど、なぜか受けたところはほぼすべて内定をもらいました。

 そのなかで入社したのは三菱商事。三菱商事を選んだのは、周りが「一番の会社」という言い方をしていたからです。三菱系の会社に父親の知り合いがいて、どれだけすごいグループなのかを聞かされたのが関心を持ったきっかけでした。調べてみると、就職ブランドランキングでも、三菱商事は商社の部だけでなく総合部門でも一位になっていました。

 それだけすごい会社だったら、入社すれば父にも喜ばれるし、そのうえ自分の将来のためにもなるはず。そう考えて三菱商事を選びました。

(画像提供:黄皓)

 とりあえず、日本企業に就職し、人生のコマをいったん進めよう。なぜなら進めながら今後のことは見えるかもしれないと思ったからです。そして実際そうでした。

 よく、ここでこの選択をしないと、自分の描く理想どおりになれないんじゃないか? と踏み出す前から考えるひとがいます。

 でも人生には、そのときには判断がつかないこともありますよね。

 すぐに決断ができないときもある。先延ばしも生きるうえで重要なスキルです。もっと肩の荷を下ろして、柔軟に考えてみましょう!

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。