デリヘルはワンオペ育児に追われる女性のオアシス?
「今のお店には、経済的にも精神的にも助けてもらっています」と千夏さんは語る。
「お店に来て、待機部屋で仲良しの女の子たちと話すと、メンタルが回復します! みんな同じような境遇で、子どもや夫に対して同じような悩みを抱えているので。ワンオペ育児をしているママの中には、『デリヘルの仕事が、唯一の息抜きになっている』と言う人もいます。
子どもって、日本語が通じない宇宙人ですよね。家の中で日本語が通じる人間は夫だけなんですが、その夫とも話せない。あるいは長時間労働で帰宅が深夜になるので、そもそも会話自体をする時間がない。休日も疲れて寝ているだけ……となると、もうどうしようもない。
そうした愚痴をここで話すと、ストレス解消になります。ここで出会った友達の勧めでピルを飲むようになってからは、生理前のイラつきや精神的な不安定さも少なくなり、だいぶ楽になりました。
ただ一度夫にバレてからは、出勤情報や写真をホームページに上げられなくなったため、今はリピーターさんからのメールを待つしかない状況です。源氏名も変えたのでお客さんが減り、収入はこれまでの半分以下になってしまいました。爆サイなどの匿名掲示板で、『あの子は、以前○○ちゃんだったよね』と特定されないかどうかも不安です」
収入の低下に加えて、夫からことあるたびに風俗で働いていたことを引き合いに出され、責められるようになった。
夫はケンカした後に「仲直りセックス」を要求してくる。千夏さんはそれがたまらなく嫌で断りたいのだが、拒否すると、夫は「まだ風俗で働いているからだろ!」「客とはできるのに、俺とはできないのか」と声を荒らげて千夏さんを責め立てる。そのため結局、応じざるを得ない。